丸いデザインのお話。
キッチンツールや生活用品を見るのが好きなんですが、あれこれ見ている中でいいなと思うモノのデザイナーが一緒だったことがあります。
そのデザイナーさんが柴田文江さんでした。
柴田文江さんがデザインしたものの中で、特によく知られているものはこれじゃないでしょうか?
無印良品の体にフィットするソファ
クッションをそのまま大きくしただけのようなシンプルなアイデアだけど、シンプルだからこそ強く印象に残るプロダクトです。誰もが思わず倒れ込みたくなるソファですよね。
柴田文江さんは、プロダクトデザイナーとして様々なモノをデザインされていますが、そのデザインの特徴にはやわらかな丸みがあると思います。
そんな柴田文江さんがデザインした丸いプロダクトをイラストでお送りします。
オムロンの体温計
電子体温計といえば、もっと細いスティック形状のものが思い起こされますが、この体温計は体温表示が見えやすいようにディスプレイ部分が大きくなり、その部分が曲線を用いてデザインされています。直接肌に触れるところだからこそ、丸み帯びたやわらかくやさしいデザインとなっています。
包丁工房タダフサの包丁
ちょっとイラストだと伝わりづらいですが、、、木の柄の部分が持ちたいと思わせるようなやわらかな丸みを帯びています。
こちらも食材を切る金属の刃に対して、持ち手である柄が木という素材のやわらかさと形状のやわらかさでデザインされています。
照明AWA
でっぷりとした丸みを帯びたガラスの形状が可愛らしい。
AWAというネーミングの通り泡をモチーフにデザインされています。水の中を漂うような泡の形状とぼんやりとした色温度の低い照明の光が重なって幻想的なデザインですね。
nine hours のカプセルユニット
カプセルホテルのカプセルのデザインもしています。プロダクトデザインというと大きめでどちらかというと空間を作っているようですが、、、入り口の縁取りがスクエアの角を丸めたデザインとなっています。内部も楕円形で角がなく宇宙感というか、、、近未来感。飛び込んでみたくなる、、、
ここまでいろいろとイラストでお話ししましたが、柴田文江さんのデザインしたものをいいな、いいなと眺めつつ、ひとつも持っていませんでした!!
なので、これを機に買ってみました。
Kinto SACCOフラワーベース
生ける花がなくて、残念な写真ですが、、、こちらもなんとも言えない有機的な曲線を用いた佇まい。
柴田文江さんの丸みは単純な円ではなく有機的な曲面を用いているので、触れてみたくなるような柔らかさが表現されているのだろうと思います。模型や3Dモデリングを何度も繰り返し、試行錯誤の末、ひとつのデザインを生み出しているのが容易に想像できます。
プロダクトデザインというのは、建築と違って人が触れる小さなものが多いので、有機的な曲面を使ってデザインするのは理にかなっているのかもしれません。建築空間においても人が触れることの多い、扉の取手、ハンドル、手摺りなどは丸いデザインがされていることが多いです。そういった細かいところこそ人が触れる重要なところでもあるので、うまくデザインしたいものです。
以上、柴田文江さんの丸いデザインがされたプロダクトのお話でした。
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