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ターボチャージャーON



明ける前に


歩く



照らされる前に



踏み出す










まだ世界は夜として存在しておりシーツの中の温もりは旧知の知人のような温かさを提供してくれている午前4時30分。



ハイになりたいとお薬求めてさまよう薬物中毒者のように、明ける前に、朝が来る前にとぬくもりに包まれた世界を振り切って這いずり出していく。




昼と夜半分このこちら側

光は等しく届かない

街灯の少ない私の街の夜は

ことのほかに暗い




河川敷の向こうそそり立つ山の端がうっすらと白む




切り裂いていく 切り裂いていく





暗がりの中踏み出す一歩はそんな気分


まだ誰も浴びていない朝の光が降り注ぐ前に


遠くに浮かび上がる影絵が何だか神聖で



なんとなく


明ける前に


照らされる前に



って思いながら



歩いている








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