愛する人の為に、子供を遺すという考え方。

子供を欲しいと思ったことが無かった。

子供を可愛がる自信も、

子供を愛する自信も、

子供を育てられる自信も、

何一つ無かったから。


所謂毒親というものの元で育った私は、
年齢の割に大人びていて、年齢の割に子供だった。


小学生にして

「自分の子供にはこう教えよう」

と何か確信めいた教育方法を持っていたし、


社会人にして

「誰かに必要とされたい、ただただ愛されたい」

と赤ん坊みたいに泣きじゃくる日もあった。


そんなアンバランスさで今日まで来て、
沢山のことに絶望して、
沢山のことを諦め切っていた私が、
ふと、


私が愛するこの人は、

私が死んだら誰が愛するのだろう。


と思った。


私のパートナーは本当に人が出来ていて、
日々学びや気付きや癒しを与えてくれる人。

そんな人なのでもちろんフリーとあらば
世の人は放っておかないと思う。

だけど、パートナーは、私が死んだら、
一人その傷を抱えてそっと生きていく、
そんな気がした。


だから、

私が先に終わった時、

私の代わりに、

私の分までパートナーを愛し、

大切に想ってくれる存在が、

我々の子供であったなら素敵だな。

と、そう思ったのです。


自分が子育てをするとどうなるのか気になる。

自分が子育てをするとどんな子に育つのか気になる。

自分から生まれてくる子がどんな子なのか気になる。

子育てという経験は何物にも代えがたい経験だということもなんとなく分かる。

パートナーが子育てをする姿はどんなものなのか気になる。

パートナーとならなんだかんだありつつもきっとなんとか乗り越えられるような気もする。


でも、どれも、しっくり来ていなかった。

決定打に欠けていた。


金銭面、体力面、その全てを考えた時、

簡単に不安に負けるくらいの思考だった。


でも、

「愛するパートナーへの贈り物」

と考えた時、

全てがしっくり来る気がした。


私が子供を望む理由は、


私がもしも先に居なくなった時、

私の分まであなたを愛してくれる存在を遺したいから。


多分きっと、これが私の正解。



あなたはどうでしょうか。



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