見出し画像

修斗で中指が話題に。競技なのか、表現なのかで判断が別れるのだけれども。

格闘技大会で勝利後に中指を立てた選手が目視できるところにおりまして、それまた別件で取材があった馴染みの記者さんに「どうや」となりまして、「何やってんだよ」とは思いつつ、「反省してまあ頑張ってね」とらしくないコメントに終始しました。それはそれで本音だけども、何やってんだよ。

頭ごなしに悪いと断罪する気もないし、僕はそんな立場でもないし、これは見方によって賛否が分かれる話でもあるので、本人がどう解釈して、どの立ち位置でやっているかで分かれる話だと思っています。議論の余地があるというか、話すネタとしては答えがないから最良だし、議論が起こる事が健全で豊かな業界であると思っています。

しかしだな。アベマの映像が群を抜いて回っていて、グッジョブ感も否めません。バカだなあと思いつつ、グッジョブではあります。相変わらずインターネットは正直だから好きです。76000再生って今大会で群を抜いています。彼自身は何も得していないのですが、自他共栄の精神に溢れていますな。

僕も過去に試合後に中指立てて炎上したり、試合後に相手に「バーカ」と投ささやき女将して、これまた揉めたりと「お前が言うな」感はあるのですが、だからこそ青木のコメントが大事になってくる要素は多分にありますし、現に聞かれます。誰かが中指やると焼け木杭に火がついて面倒だぜ!とは思いながらも、こうして何年経っても話題になるのはありがたいことだと思います。おい。反省しろ。

割と近いところの選手だし、話せる距離だし(話したくないけど)、才能もあって有望だからこそ、触らずにそっと鎮火を待ったわけですが、まあ記事になってしまったから仕方がないと言うか、色々と貰い火したくないので、薪をくべつつ、説明していきましょうかね。インターネットだなあ。

大前提として「悪い」のである。それは誰もがわかる。

大前提として、試合後に相手に攻撃をしたり、挑発をするのは「悪い」ことであるし、美しくない。大前提として、原理原則としてあります。

ルールとしては反則行為として明記されているだろうし(実際にはそれで勝敗が覆ることもないのだが)、敗者に鞭打つ姿が美しく見えないのは一般論というか、日本人の価値観としてあるように感じます。

亡くなってしまえば悪いことは言わないというか。わざわざネガティブなことを言わない暗黙の了解が存在しています。そこに関してはそれはそうだけども、評価はするほうがいいと僕は思ってます。まあ亡くなってしまった以上は「仕方がない」ので、最後は丸く収めるのが日本的です。

表現は善悪を超えたところにあるのも事実。

ただ競技としてではなく、表現と考えたときに「善悪を超えたところにある」のも事実です。

彼が表現者として、何かを創っている意識があるのかどうかはわからないです。僕には競技者であって何かを創っている意識はないように見受けられるから、「アレな人」だなと思うし、「何やってんだよ」とは思いますが、表現は善悪を超えたところにあるのは事実です。

だからこそ彼は謝ってはいけないとも思うし、「何故」を上手に転がしていければいいなとは思っています。ただ試合前の物語もなくて、ただ試合をしただけでは表現も何もないとは思うし、最後は首を傾げざるをしかありません。何やってんだよ。

今の格闘技界ならば「ノーサイド」で終わらせたほうが楽。

僕は試合後にどうするかも含めて、創り手に任せてほしいと思っています。試合後はノーサイドとか、尊敬などと言われるとそれこそ創り手への尊敬を欠いているように思ってしまいます。

創り手に任せてほしいのですが、それでも試合前に罵り合っても試合後に笑顔で抱き合って、インスタグラムに投稿するまでが作法というか、イベント側も観客もそれが定型となっているのが実際のところです。

僕はどう創っていくのかを考えて、それこそが腕の見せ所だと思っていますが、これは少数派な意見で多くが「スポーツ」としてやっているので、握手をしておいたほうが無難です。

僕は握手をしたほうがいいのか、突き離したほうがいいのかを考えるし、相手に優しい言葉をかけた方が相手が死んでしまう場合もあります。年末で言えば平本萩原でノーサイドにされたら平本さんの存在が死んでしまうからこそ、萩原さんの振る舞いは素晴らしかったと思うし、平本さんの試合後も他にやりようはあったとは思いますが、よかったです。僕は試合後に両陣営入り乱れて揉めてほしかったです。次は僕もそこにいたい。祭りだ。

話はそれるけれど、平本蓮って選手は魅力的だし、腕のある選手だと思います。あそこまで賛否を起こせる選手はいない。石井逸人さんだと「アレな人」で終わってしまう悲しさだけが残りますからね。

2019年石井逸人さんの大騒動の答案用紙。

ここから先は

1,065字

¥ 200

サポートありがとうございます。選手活動、表現活動の活動費用に当てさせていただきます。更なる良いもの、面白いものを創作する原資に大事に大事に感謝を込めて使わせて頂きます。