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今日はチャクリキ伊予西条大会。新幹線で向かっております。

2003年から格闘技界にいて、業界ならではの浮き沈みや、揉めごともそれなりに経験してきました。最近では業界はもちろんのこと、社会全体が冒険をせず、当てにいっているように感じるし、建前と品行方正のスポーツ的な方向です。堅苦しいったらありゃしない。

僕は競技としての格闘技も好きだし、競技としてのおもしろさも楽しむことはできますが、最近の格闘技やプロレスを見て、「何かが起こるかもしれない」と思うことはないし、それなりに予想もできてしまうから、今の格闘技大会を見にいこうと思うことがないのが本音です。

ライブで見る価値。そこでしかできない体験や物語がないとわざわざライブでとはならないわけです。そして切符を買ってもらうのがゴールからスタートになっていると感じています。如何にして自分の物語に参加してもらえるか。

自分のキャリアを振り返ってみるとPRIDE、DREAM、ベラトール、ストライクフォース、ONEとメジャー団体を渡り歩いてきてはいるのですが、どこも一定のクオリティが担保されていて、安心して試合ができるし、見る側としても安心して見ることができます。

団体としては素晴らしいし、そうあるべきだとは思うのですが、噛みごたえがないというか、ドキドキ感はないのですよね。もちろんドキドキ感などいらないよって思う方もいるとは思いますが、僕は奇天烈なものが好きだし、ドキドキワクワクしたいのですよね。今や刺激に慣れてしまって、普通の格闘技やプロレスでは満足できなくなってしまいました。これはデスマッチを見にいくファンや、性的刺激に慣れてしまって、特異な性行為に走る方々と同じです。

いろんな格闘技をやってきて、今でももう一度と思えるのはIGFであります。IGF のエピソードは事欠かず。MMAの入場直前にスタッフの宇田川さんが「青木さん!尺が伸びていて、猪木会長の時間があるので、試合早く終わってください!」と伝えてきたり、プロレスがプロレスじゃなかったり、大会中にはどこかで揉め事が起こっているような大会だったんですよね。

今や我孫子市議会議員に大出世を果たした澤田敦士さんとミノワマンの試合を見て、ジェラシーを感じて、「僕もこんなものを作りたい!」と思ってできたのが、僕の山本勇気戦であります。澤田ミノワマンで感じた熱狂と衝撃は自分を変えるに十分でしたし、未だにこれを超えるワクワクはないかもしれません。競技レベルは横に置いておいて、客を掌の上で転がすのですから、大したもんだし、見たいのはこれなんですよね。

山本勇気さんが塀の中に行ってしまったことで試合後数年経ってニュースになったり何かと話題の山本勇気戦。

この試合に関しては、高橋義生さんが試合後に上がってきたりで本当に大変だったし、グラチャンの岩崎さんとかshow大谷さんがぐちゃぐちゃ言っていて、めんどくさかったのですが、総じて「顔じゃねえよ。うんこ食ってろ!」で終わりであり、山本さんも岩崎さんも大谷さんも揃って顔じゃなかったんですよね。そもそも顔じゃない上に負けたのだから何かを話す権利はないわけで、そこらへんはインディー特有の弁えなさであります。まあ勘違いはよくないことですよね。
それはそれとして。

今はどこも運営がしっかりしてきていて、その意味でドキドキ感のある大会は希少です。それでも未だに僕がドキドキする大会があります。

今週金曜日チャクリキ伊予西条大会にどきどきしていますよ。

10月23日チャクリキ伊予西条大会であります。

チャクリキには呼んで頂くことが多くて、昨年末には麻生太郎さんの地盤として有名な筑豊でノブハヤシさんと伝説的な塩試合を繰り広げたり、鈴木悟さんと繋ぎ技であるキーロックでフィニッシュしたりと突っ込みどころしかない試合を繰り広げております。決して面白くないのですが、語れる試合というか、塩っぱいからこそドキドキするみたいなところがあります。

なんと今日も鈴木悟さんと組んでライジングHAYATO 凡人パルプ組との対戦でございます。これどうするんですかね。全く読めないというか、首を傾げてしまうのが本音でありまして、行きの新幹線の到着時間が見えないほどです。今まさに新幹線の中でこれを書いていますが、今日の着地は塩辛いにもほどがある塩試合でありまして、煮るなり焼くなり好きにしろ!何故なら塩試合だからだと貫禄すら漂わせて座っております。

地方大会の醍醐味とチャクリキの醍醐味が合わさって、カレーにおける2種盛りでは収まらず、今日はかけ算で展開していく気もしないではありませんが、空振の可能性も高く、今のご時世で振れる大会は貴重であり、食べログを見ずに飛び込みで入ってみるワクワクを感じております。

そのほかにも誰がまとめんだよって突っ込むまでが礼儀な天田ヒロミ、ノブハヤシ、佐藤嘉洋対中迫剛、富平辰文、長島☆自演乙☆雄一郎のカードやプロレスラー大和ヒロシさんがグラップリングのタイトルマッチをやります。そもそもグラップリングのタイトルって無理くり作ったんだと思うし、相手が大和さんって理由を聞くのも照れてしまうカードであります。それでも大和さんの農大レスリング部出身のテクニックを観れるのではないかと想像を掻き立てることはできますが、なにやってるんですかね。

天田ノブハヤシ佐藤嘉洋に中迫富平自演乙って誰も試合作れず、同着地するのかわからないし、不時着間違いなし!であります。不時着もいいですけど、わざわざ伊予西条で不時着しなくてもいいですけどね。

というわけで、塩試合待ったなしでありまして、存分に味わって闘ってまいります。


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