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10月21日全日本プロレス後楽園大会 田村男児戦と青木真也が全日本プロレスに上がる2023年の風景

10月21日に全日本プロレス後楽園大会で田村男児選手とシングルマッチをしてきます。後楽園、シングルというだけで楽しみなのですが、そこに全日本プロレスというワードが加わると俄然味わいが増します。

青木真也が全日本プロレスに上がる世界線が2023年にあるとは10年前は誰もが予想しなかったと思うし、これは全日本プロレスの地盤沈下なのか、それとも何かが決壊してしまったのかどうかはわかりませんし、人によって賛否や好き嫌いが分かれるのかもしれませんが、青木真也全日本プロレス参戦が新鮮味のあることだけは紛れもない事実であります。

僕は新日本と全日本でどちらと言われれば俄然新日本で育ったファン時代でした。新日ジュニアに影響されたし、プロレスラーが格闘技に討って出ていく姿に強い影響を受けたので、今思うと純粋なプロレスに惹かれ影響を受けたではなく、もう少し広い意味での世の中に討って出て闘うプロレスに影響を受けていたのではないかと今になっては思いますが、実際のところは記憶も曖昧でよくわからなく後付け感は否めません。

全日本プロレスの思い出は中学2年生の冬に静岡の産業館(現ツインメッセ静岡)で小橋健太とスティーブウイリアムスが30分時間切れをやっていて、テレビ放送があるとはいえ静岡の数百人の会場で30分時間切れをやるなんてどういう風の吹き回しかと思ったし、何よりも30分集中して見させる両者の説得力にただただ圧倒された記憶があります。過度な方向性は人それぞれあって、プロレスとプロレスラーってのはどこかに過度であるのですが、四天王プロレスに代表される過度な競い合いには僕はピンとこなかったのが正直なところです。

今のプロレスの主流は全日本プロレス的なスタイルが主流になっているのは理解しています。技や組み立ての完成度の高いプロレスが主流になって、評価されるのもわかっていますし、その評価基準に対して何か不満があるわけでもありません。そもそも世の中自体が完成度を求める世の中になって、均一化が進んで、それはそれで熾烈な争いになっていくことでクオリティを担保しているような気がします。自分が少数派なことは理解しているし、少数派だからこそ表現をするしかなく、少数派だからこその価値なのは重々承知しているので、否定や不満があるわけではなく、僕は僕のスタイルを表現しようと思います。まさしく「お前はそれでいいや」なのです。

対戦相手の田村男児さんはGLEAT MMAのグラップリングマッチでシュレック関根さんとの試合を解説させてもらったのですが、田村男児さんが闘いできる人で強いのは解説席から見るだけで十二分に伝わってきました。思いっきり強さをぶつけられる上、試合を成立させられる信頼もあるので、これは僕がやりたかった試合ができると信じています。期せずしてなのはお前だけだろうと言われそうですが、試合順は期せずして第二試合なので、お客さんを引き離してぎりぎり置いてけぼりにしないようなコッテリとした試合を出来そうです。田村男児さんの強さはわかっているので、遠慮することなく全力でぶつけ合いましょう。

僕はフリーのレスラーで格闘技選手です。自分が考える試合をして、それで呼ばれなくなったら「まあそれはそれとして」ですし、好き勝手自分の思う闘いをしてこようと思います。40過ぎて好き勝手をやめられないとなると周りもお手上げですね。そもそもプロレス格闘技ってのはそんな人種の集まりだったと思うので、今日も持ち場で気にせず好き勝手やっていきましょう。

青木真也が全日本プロレスで田村男児さんとシングルマッチを闘えることが楽しみで仕方がなく、日々を生きる糧にしてきました。僕にとってのプロレスをすることは日々のご褒美というか、糧というか幸せな時間です。兎にも角にも楽しみにしています。皆様も会場か全日本プロレスTVでどうぞ。

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