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2021年5月の記事一覧
泳げキング・クレオール
大滝詠一はエルヴィス・プレスリーの曲を全部フリ付きで歌えたそうだ。そのエルヴィスが敬愛していたのがジェームズ・ディーン。本来はディーン主演で撮るはずだったが突然の事故で配役がエルヴィスに回ってきた「闇に響く声(KING CREOLE)」。このテーマ曲「King Creole」はなぜかアメリカでシングル盤が切られていなくて、ヨーロッパと日本だけで出ている。
一時期はかなり高額だったこのシングルをよう
草津でバカラック
1997年、大滝詠一復帰作(笑)として話題を呼んだドラマ「ロングバケーション(※失礼! 「ラブジェネレーション」です)」のテーマ曲のB面が「Happy Endで始めよう」。この曲はイントロからクリスタルズの「Da Doo Ron Ron(https://youtu.be/L0dikX80Ed8 )」なのだが、当時「草津バージョン」と呼ばれた歌詞違いがアルバム「Happy Ending」に収録されて
もっとみる「ロンバケはキャロル・キング」論
2002年、新春放談での会話。
山下:ぼくこのあいだキャロル・キング特集、自分で三週間やってみて、何がいちばん面白かったかというと、いかに大滝さんがね。キャロル・キングに、とくに『ロンバケ』。ナチュラルにぱっとああいうふうに出したときに。キャロル・キングをいかに大滝さんがよく取っているかと思う。そう思うほどにキャロル・キングがよくわかっているんだなということが、ぼくはよくわかった。だって、聴くとわ
Back To MONO
モノラルが録れるエンジニアは優秀だ。
手元にアメリカ60〜70年代のプロモシングルが多数あるが、片面がモノラル、片面が同曲のステレオといった組み合わせが多い。モノラルオンエアの需要が多かったことが伺えるが、それだけではない。モノラルで聴くとその曲の構造がはっきりとわかるのだ。
さて大滝詠一だが、彼のモノへのこだわりは別格だ。この「バチェラー・ガール」は1985年のプロモシングルながら、モノラルミッ