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【小学校受験note⑥】クリスチャン流願書講座〜聖心女子学院初等科編

+主の平和


今回のテーマは

聖心女子学院初等科

こちらの学校の入学願書について分析してまいります!

聖心女子学院初等科は約1500字の長文の願書…だからというわけではないですが、これまでのわたしのnoteで最長の約1万5000字の記事です。

学校別の願書講座記事はこれで3校目ですが、果たして最長記事はどこの学校になるのか…長すぎるのもよくないとわかってはいるのですが、書き始めるとあれもこれもと記憶がよみがえり、止まらなくなるのです。

記事の公開後も、これは! と思う内容を思い出した際は都度追加してまいります。今後ともよろしくお願い申し上げます。

※内容が他の学校の記事と一部重複する部分があります。願書を書く上で普遍的な部分ですので、他校の記事も併せてぜひ参考にしていたきたく思います。



本物を求める教育

聖心女子学院初等科は、東京都港区白金台にある、カトリック系ミッションスクールです。

初等部から大学院までを擁し、女子一貫教育を提供する歴史と伝統ある学校です。昔は幼稚園もあったそうで、実際に幼稚園から大学までを聖心でお過ごしになったという幼児教室の先生もいらっしゃいました。

我が家も受験期には学校説明会に参加し、校地を実際に歩いてみたのですが、瓦屋根の特徴的な門の先には別世界が広がっていました。

なんでしょう、あの森林感。

門を一歩入ると高濃度のマイナスイオンに包まれたかのような、清廉な感覚。生い茂る木々の間からは都心のビル群が覗いていたので、ここが東京だということはわかったのですが、小鳥の囀りがこんなにも高らかに聞こえる静粛性が都心に息づいていることが奇跡にも感じられました。

説明会会場までの少々長い道のりで、すれ違った在校生のお嬢様から「こんにちはー」と笑顔で挨拶されるたび「ぜひともこの道を娘にも歩いてほしい!」と固く思う保護者は多いのではないでしょうか。初等科、中等科、高等科問わず、どのお嬢様からも元気な挨拶をしていただいてとても嬉しかったことを覚えています。

説明会会場にたどり着くと、ホワイエに何やら人だかり。なんと

❤️聖心グッズ販売❤️

思わずnoteで初の絵文字を使ってしまいましたが、ボールペンなどの文房具や聖心女子学院にまつわる書籍などの即売会を開催しておりました!そして飛ぶように売れておりました!

な…なんて商売宣伝上手…ご自分の価値をわかっていらっしゃる…!!

志望校のグッズって欲しくなりますよね、わかります。説明会等で配られる学校名入りクリアファイル、ついヘビロテしてしまうのですよね。ちなみに、聖心第一志望のクリスチャン仲間は「献金だから!」を連呼しながらグッズをコンプリートしていらっしゃいました。

ちなみに私はというと、文房具は自宅に溢れかえっているので購入には至らず。学校グッズの難点は、ご縁がなかった時の処分に苦戦しそうなところです。でも聖マグダレナ・ソフィア・バラの伝記は買ってもよかったかなと思っています。ソフィア・バラについては絵本で読んだことがあったので、購入は思い留まりました。


聖心女子学院を語る上で最も特徴的なのは、4−4−4制の教育体制です。12年の一貫教育課程を4年ずつに分け、発達段階に応じた女子教育を提供しています。

小学校5年生〜中学2年生にあたるセカンドステージ生に進級すると、1クラス30人×4クラスの編成になり、思春期の難しい時期に少人数のきめ細やかなサポートが受けられるのは心強いです。

我が家の受験期に聖心女子学院初等科の説明会等で受けた印象は

本物

というキイワードでした。

聖心女子学院初等科は他のミッションスクールの中でも一際情報発信の多い学校だという印象があります。学校公開も積極的に行い、広く門戸が開かれているというイメージは、グローバルな教育の一環なのかもしれません。

グローバルというのはなにも、日本対海外という構図ではありません。自分対友人、上級生と下級生、在校生と近隣住民、在校生と受験生といった、自分以外の他者との交わりがグローバル教育の基本です。そして他者との交わりを通して、自分が何者であるのか? を相対的に探求でき、神さまから自分に授けられた賜物…自分の「本物の価値」に気づいていく。とてもキリスト教らしい考え方です。

カトリック信徒で聖心女子学院出身であったり、お嬢様を聖心に通わせているご家庭は、私の肌感覚では他のミッションスクールに比べて多めです。確かに、HPや学校案内パンフレットからは、正門の先に満ちるマイナスイオンと同じ、高濃度のキリスト教臭がいたします。普段から聖書に親しむ信徒の私が思うのですから、非信徒の方であれば尚更ではないでしょうか。


総文字数約1500字をどう書くか

聖心女子学院初等科の願書は出願が近くなるとHP上に公開され、受験生でなくとも閲覧できる状態になります。現在は以下のページにて2025年度入試の募集要項が閲覧可能です。

提出用願書や受験票を印刷する際、

白色 A4サイズ 160g/㎡(特厚口程度)

という用紙の指定がありますので、十分お気をつけください。

こういう、学校によって用紙の指定されている場合もあるところが、小学校受験の特徴かもしれませんね。「学校から書類が返送されたときの封筒を再利用してください」という指定のある学校もかつてはありました。

本校志望の動機;約600字
性質、健康状態;約400字
家庭で大切にしていることとエピソード;約400字

鳩子調べ

1400〜1500文字の長丁場です。さて、最初の課題「本校志望の動機」はどう書きましょう。

私共は貴校の「魂を育てる教育」(「知性を磨く教育」、「実行力を養う教育」)に共感し、志望いたしました。

私共は貴校の4−4−4制の教育体制に賛同し、志望いたしました。

↑こんな感じで、いきなり学校の教育方針やシステムに擦り寄る形で書き始めていませんか?

特に、聖心女子学院の売りである4−4−4制に言及したり、志願者なら誰もが知っているスクールモットーをそのまま述べることは、よほどの自信がない限りは避けるべきです。勝算がなければ、その他大勢の志願者の1人として埋もれてしまいます。

このnoteではこれまで、横浜雙葉小学校、東洋英和女学院小学部と2本の記事を書いて参りました。これらの学校の願書は、自由度の高い、何をどのように書くかを志願者に委ねるタイプでした。

一方、聖心女子学院初等科は、記入箇所は3箇所、それぞれ記入する内容が指定されているタイプの願書です。(年度によって変更の可能性がありますので、学校からのアナウンスを要確認です。)

一見すると、記入する内容を指定されている方が書きやすいと思いがちなのですが、そこが落とし穴。ひとつの質問に対して400〜600字で答えることが求められているのですから、

⬛︎志望理由をお書きください →  志望理由は◯◯です
⬛︎お子様の性質は →  娘は〇〇な子です
⬛︎家庭で大切にしていることは →  〇〇といったことを大切にしております


このように一問一答形式で書き始めてしまうと、あっという間に書くネタが尽きてしまいます。「とにかく埋めなきゃ!」と焦って無理やり書こうとしても、最初の答えに沿うエピソードをダラダラ書いてしまいがちで、中身が薄くなってしまう可能性が高いです。

さて、どう書けば良いでしょう?


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