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【小学校受験note⑤】クリスチャン流願書講座〜東洋英和女学院小学部編
+主の平和
最近、午後の街中でいかにも「お受験です!」というお子様の服装が夏仕様になっているのをお見かけします。
特に、女の子の水色のワンピース!可愛い。娘も2着持っていて夏場は着回していました。
対するお父様の服装は、スーツスタイル。お母様の服装は、抜かりなくネイビー。
お母様、夏はくれぐれもお気をつけください。真夏のネイビールックは別称「歩くサウナ」(byうちのパパ)。わたしは「サウナスーツ」と呼んでおりました。受験期は何度熱中症になりかけたか…。
みなさま、夏のご準備はいかがでしょうか(百貨店のお中元ギフト宣伝風)
では、今回のテーマは
東洋英和女学院小学部
こちらの学校の願書について解説していきます。
無料部分も心を込めて書きました。「スキ」を残してくださると次回以降の励みになりますので、どうぞどうぞ、よろしくお願い申し上げます!
※内容が他の学校の記事と一部重複する部分があります。願書を書く上で普遍的な部分ですので、他校の記事も併せてぜひ参考にしていたきたく思います。
超一等地の超移転計画
東洋英和女学院小学部は、東京都港区六本木に所在する女子一貫校です。幼稚園〜大学(院)までを擁する、歴史と伝統あるメソジスト系プロテスタントのミッションスクールです。
六本木5丁目の再開発計画に伴い、東洋英和女学院小学部と幼稚園の移転と建て替えプロジェクトが進行中です。
我が家が受験期、学校説明会にてお聞きした話によると、現在の所在地から校地を移転することに伴い、現在の六本木5丁目から元麻布1丁目の仮校舎に2025年に一時移転、4〜5年後に新校舎完成、再度引っ越しとなるとのことでした。(現在はまた予定が変わっている可能性がありますので、受験希望の方は要確認です。)
仮校舎を建てて数年使用した後、新校舎に移転。
なんですかその巨額マネーの匂いのする話は児童の安全と教育環境を第一に考えた素敵な計画は!
思い出すと笑ってしまうのですが、この校舎移転プロジェクトを学校説明会でお聞きした時、部長先生が仮校舎の完成予想図をスライドで見せてくださいました。
4〜5年の使用ですからプレハブの校舎を予想しておりましたが、そこに映し出されていたのはどこから見ても新築ピカピカの、30年は快適に過ごせそうな立派な建物でした。体育館も、講堂も、明るい食堂も、至れり尽くせりの設備です。
この立派すぎる校舎を4〜5年使った後、公立の学校など何かに転用するのかと思いましたが、なんと解体するのだそうで。
真正貧乏性の私は頭の中で思いました。解体なんてもったいない。このまま30年使えばいいのに。そして驚くべきことに、私と同じタイミングで部長先生がこうおっしゃったのです。
「これでいいじゃないか!」
講堂が一瞬にして笑いに包まれたことは言うまでもありません。
でも冷静に考えてみると、移転期間中の4〜5年の間も子供達は毎日学校へ通い、4月になれば絶えず新入生は入学してくるわけです。たとえ1年であったとしても、大切なお子さまを預かる学校としては、長時間を過ごす校舎の安全性は重要課題であったはずです。
確かに「我が校は数年はプレハブ校舎です」と告げられたら、受験を躊躇するご家庭も出てくるような気がします。毎年多くの受験者数を集める東洋英和女学院小学部であれば、死活問題にもなり得るでしょう。移転計画の最中にあっても、できるだけ変わらない教育環境を提供することは、先生方にとって譲れない条件だったに違いありません。
興味深かったのは、現在の校舎で使用している物品は今後もできるだけ使うという点でした。講堂に設置されている椅子もなかなか年季が入っておりましたが、仮校舎にも新校舎に持っていき、大切に使い続けるのだそうです。食堂のテーブルと椅子も修理しながら使っているとのこと、この辺りは特に、ミッションスクールらしい方針だなと感じます。
東洋英和女学院小学部のHPでは、校舎移転プロジェクトの特設ページが公開されていますので、ご覧になってみると楽しいですよ。
敬神奉仕〜宗派を問わず人気のミッションスクール
東洋英和女学院小学部は、メソジスト会系プロテスタントの学校です。
東京都内の人気校の入試日が重複する11月1日ではなく、11月2日に設定されていることから併願しやすく、受験者数が大いに伸びたと言われています。倍率も10倍越え。凄まじい人気校です。
ではクリスチャンの世界ではどうかと言いますと、凄まじい人気校です。わたしはカトリックの信徒なので、プロテスタントのことは深いところまではよくわかりません。ですが、東洋英和女学院小学部は、カトリック家庭からも絶大な支持を誇る学校です。
そして我が家も惚れ込んで受験いたしました。
※カトリックとプロテスタントの違いは最後の方に簡単に解説しております。
なんといっても、東洋英和女学院の校訓
敬神奉仕
これが非常にわかりやすく、クリスチャンの心を鷲掴みするのです。
【敬神】
⼼を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、⼒を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。
【奉仕】
隣⼈を⾃分のように愛しなさい。
グッときます。
特に「奉仕」の部分にご注目ください。
奉仕=愛しなさいとなっていますよね。
聖書では「愛する」ということは、ただ心の内、自分の内に秘めておく思いのことではありません。「愛する」という思いを言葉や行動で示すことこそ、愛であるとみなします。
つまり「あなたのことを愛している」と思うのであれば、それを言葉にして行動で示しなさい、ということです。子どもを愛しているのであれば、それを常に言葉で告げ知らせ、子供のために手や時間を惜しみなくかけるのが「愛する」=「奉仕」です。
以前所属していた教会の神父様はよく「好きなら好きって言いなさい!」とおっしゃっていました。私はラブコメのキャラクターみたいなことを言うなあと思っておりました。
「人の気持ちは言葉にしないと伝わらない。言わなくてもわかってくれる、なんていうのは思い上がりです。言葉は神さまが与えてくれた、心を形にして相手に渡せるすばらしい魔法なんですよ」
たとえ、行動には移せなくても、愛を言葉にして伝えるだけでも救われる人はいるはずです。悩みを誰かに打ち明けて、解決策は見つからなくても心が軽くなった、という経験は誰もがします。
神と他者のために生きることは、宗派を問わずクリスチャンすべてが土台として知り、従ってきた教えです。神の教えの基本に立ち返ることのできるこの校訓は、すべてのクリスチャンに刺さるのです。
検索で拾える言葉は避ける
さて、クリスチャン人気も高い東洋英和女学院小学部。願書の志望理由記入欄は5〜600字程度でまとめるスペースになっております。
入試倍率が高いのは11月2日が試験日だから、とおっしゃる方が少なくありませんが(惚れ込んでいた我が家にすれば失礼なセリフねと感じますが)、それは裏を返せば「確実に合格を取りに行くご家庭が多い」ということです。この点は前回記事にしました横浜雙葉小学校と同じです。
面接では願書を元に結構突っ込んだ質問もありましたので、600字という文字数を有効利用して面接を有利に運びたいですね。
さて、冒頭はどう書きましょう。
私共は貴校の「敬神奉仕」のスクールモットーに共感いたしまして、志望いたしました。
↑こんな感じの、敬神奉仕に「」なんてつけて、学校の教育方針に擦り寄る形で書き始めていませんか?
擦り寄る、なんて感じの悪い表現を使って申し訳ありません。ですが実はこれ、願書をお読みになる先生方がお感じになることでもあるのです。
特に「敬神奉仕」のスクールモットーをはじめ、「変わらずに、変わり続ける」という教育目標など、学校案内パンフレットやHPなど至る所で目にする言葉を使うのは避けるべきです。
学校の建学の精神に賛同しました
↓
我が家の教育方針と一致しています
↓
子供を更に伸ばすために御校を志望しました
この流れはとても書きやすく、そのため大多数のご家庭がこのフォーマットで書く(書いてしまう)のです。
しかし、毎年何百という願書をお読みになっている先生方にとってみれば目新しさはありません。
学校に対する本気度が伝わりにくいのです。
では、本気度が伝わる願書にするには、どうすれば良いでしょうか?
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