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Vol.7_【抗がん剤・乳房切除手術をした方】ウイッグ、補整具(ブラ)購入補助金って知ってますか?男性も必見。

こんにちは。ITベンチャー企業に勤めるOLです。大腸がんと乳がんのダブルキャンサーです。

自己紹介

2021年5月に大腸がんと宣告され、手術後治療終了。その約一ヶ月後に、今度は乳がんが見つかってしまいました。

8月の半ばに、乳がんの手術のため入院。退院後自宅で療養しています。

自分の経験をシェアすることで、どなたかの参考になればという思いでnoteをはじめました。よろしくお願いします。

今回は、最近知ったがんの治療にまつわるお金の話をしようと思います。

がんの治療にかかるお金は、治療費だけじゃない

がんの治療には、検査や通院、入院や手術、投薬・飲薬での治療など様々なことにお金がかかります。

お金がかかるのは、検査や治療そのものだけに限ったことではありません。上記に加えて特に女性は、抗がん剤治療の脱毛による見た目の変化のためウイッグを購入したり、乳がんに伴い乳房切除手術をした後には補整具(後述)が必要になることもあります。もちろん、男性だってウィッグを購入する方もいると思います。

がんの治療自体は健康保険や生命保険で助成されますが、見た目の変化をフォローするためのウイッグや、手術をした体に適した下着の購入資金は健康保険や生命保険で助成されるものではありません。必要な経費なのに……。

必需品なのに、高額なウィッグや下着

ただでさえ治療費にとてもお金がかかっているのにもかかわらず、患者のQOL(生活の質)に関わる部分の必要アイテムは高額なものも多くあります。

例えば、抗がん剤の治療をすると、副作用で髪や体の毛が抜けるということは有名かもしれません。そうした変化に適したウィッグなどのアイテムで、医療用に作られた機能性が高く肌に優しい商品などは、けっこう高額です。

外見の変化をサポートするために必要なウィッグ(かつら)ですが、耐久性など品質にこだわると、数十万円するものだってあります。

術後の傷のある胸にもつけられるブラジャーなどの下着は、毎日つけるものなのでできれば複数持っておきたいアイテムです。一点4,000円前後で購入できますが、複数購入するとなるとお手頃ではないですよね。

たとえ生命保険に入っていてがんと診断され保険金が受け取れたとしても、それらは治療費や休職中の生活費に充てられる方も少なくないと思います。私はがん×2ですし、保険適用になっていない検査や、保険適用であっても高額な検査などもしたため、すごい勢いでお金が飛んでいきました。笑

でも、必要になるものを我慢して不便な生活をするよりも、きちんと用意できるものを用意して、快適に過ごしたい……そう思いました。ストレスになるであろう要因を少しでも減らすことで、その分治療に集中できると思ったからです。

そんな私や、同じ境遇の方にぜひ共有したいのが、それらの購入資金を補助してくれる制度です!

地域によって制度自体がない場合もあるので注意ですが、北海道と四国地方を除き、全国的にこの補助金制度が広がっているようです。そして、ウィッグの購入に関しては、女性だけではなく男性も助成の対象となる自治体もあるようです。

★column★
乳がん手術後必要になるのは、◯◯ブラ


入院前、必要なものを揃えるためにInstagramや色々なWEBサイトで情報収集をしました。そのとき、術後すぐの患部や放射線治療をしてデリケートになっている皮膚には、普通のブラジャーはしばらく使えないということを知りました。

乳房温存手術にしても、全摘出手術にしても、必要になるのが、『やわらかい素材のノンワイヤー』で『前開きになるブラ』です。普段つけていたワイヤー入りのブラはしばらくお休みです。

なぜ普段つけていたのブラをお休みするのか?
それは、がんの切除部分によっては硬いワイヤーが当たりダメージになるためです。また、乳房の切除手術やリンパ節郭清、全摘手術+再建をしたりすると腕が上げにくくなったり、術後しばらく腕の周りの動作がしづらくなるため、『前開きブラ』が必要になってくるのです。

また、乳房温存手術で放射線治療が必要になると、10分間程度の放射線照射による治療を『週5日(連日)×5週間程度』する必要が出てきます。
短時間だけど、毎日のことです。
さっと着脱できる前開きブラが活躍するということになるのですね。

私は実際、入院前に「手術後すぐに使える」というノンワイヤーのブラを購入しました。つけてみると普段のブラと比べややフィット感がゆるく感じもしましたが、傷や、腫れ、麻痺のある乳房周りに優しくフィットしサポートしてくれました。

出し入れできるパッド付きのものを購入したので、退院時にパッドを入れて装着すると、普段着に着替えた際もシルエットも綺麗で何不自由なく過ごすことができました。

『ウィッグ、胸部補整具購入費用助成制度』ってどんな制度?

まずこの制度は、国が定めた公的な制度ではありません。そのため、前述した通り地域によっては制度がない場合がありますので、ご注意ください。

制度の内容としては、がんに罹患し治療をする中で、抗がん剤治療をしたり乳房の切除に伴い起こる、外見や身体の変化をカバーするために必要なウィッグや補整下着の購入費用を一部助成してくれるというものです。

地域によって、「ウィッグのみ」「ウィッグ・乳房補正具の両方」「ウイッグ・乳房補正具(右)/(左)」と、補助の対象が細かく別れていたりします。

全都道府県のものを確認したわけではないですが、細かい違いはあれど、対象者、助成内容、助成金額などの概要はざっと以下のような内容でした。

対象者:
・助成金制度のある都道府県市区町村に居住しているひと
・がんの治療を行っている(いた)ひと
・がんの治療に伴い、乳房切除をして補整下着を必要としているひとや、脱毛がありウィッグを必要としているひと

助成金額:約10,000円〜上限30,000円程度。

助成回数:一人1回のみ(複数購入の場合はまとめて申請)

助成対象:補整下着、シリコンパット等の胸部補正具、ウイッグ(医療用でないものも対象の場合も)、ウイッグ装着時につけるネット など

申請に必要なもの:
・地域で定められた申請用紙
・がんの(脱毛や乳房切除を伴う)治療を受けていることを証する書類等    ⇨診療明細、治療方針計画書、診断書、手術説明書・同意書 等々
・補正具を購入した際の領収書
⇨品目など但書がきちんと記されているもの)
・振込先口座が確認できる書類
⇨銀行通帳のコピーなど

申請期限は、「購入から一年以内」であったり、「購入した年度内」であったり、細かく「令和◯年◯月」と定めている地域もありました。

また、「過去に他の自治体から同様の助成を受けていない方」という条件があったり、「所得割課税年額(町民税、市民税など)が◯円未満の世帯」という条件を設けている地域などもあります。

詳しくは、お住まいの地域のホームページを確認したり、電話などで担当部署にご確認ください。

私はこの制度を発見した時とても嬉しい気持ちになり、そのあと数分後くらいには下着を購入していました。笑(あと数枚購入したい気持ちでいます。)

ゆくゆく、この補助金制度が具体的にどの都道府県市区町村にあるのかを調べ、記事化したいと思います・・・!頑張るぞ!!!

最後まで読んでくださりありがとうございました。




ご覧いただきありがとうございました。いただいたサポートは、治療完了後、若い世代のがん患者さんのために情報発信するための活動費用にしたいと思っています。