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遺伝性アルツハイマー病の新薬治験 新潟大などが国内で開始

2023年に日本でも発売された認知症治療薬「レカネマブ」などを使用して、遺伝性アルツハイマー病の家系の人を対象にした治験を開始するというニュース。

アルツハイマー型認知症の原因物質として、「タウ」と「アミロイドβ」の二つがあります。昨年承認された「レカネマブ」は「アミロイドβ」を取り除いて認知症の進行を抑制するものです。
この治験では、レカネマブのみを投与するグループと、レカネマブ+「タウ」を取り除く抗体(E2814という薬)を投与するグループにわけ、3〜4年間投与を行い効果を検証するそうです。

遺伝性アルツハイマーはある程度発症年齢を推定できるため、一般的なアルツハイマーへの効果も検証できるのではないか、とのこと。


気になったのは、投与方法はやっぱり点滴なのかな。ということ。
レカネマブは2週間に1回、1時間かけて点滴静注する必要があります。


これって、社会生活を普通に送っている人にとって結構な負担だと思うんですよね
。特にこの治験の対象となる30代〜40代の人たちって、働き盛りだったり、子育て世代だったりするじゃないですか。
そういう人たちの2週間に1回、1時間病院で点滴をするっていうのは時間的にも心身的な面でもかなり大変なんじゃないかな、
病院への往復、待ち時間とか考えたら結局半日がかりになるだろうし。
まあそれを承諾した上での治験なんですけど。

だけど、早期投与が効果があることがわかれば、若年性認知症の進行予防などにも期待できるかもしれないですね。
若年性認知症の方って結構多いですし、患者さん自身に加えてその子どもたちがヤングケアラーとして頑張っていたりしますし。

将来的には、遺伝子検査などでリスクを若いうちから把握して、アルツハイマー型認知症のリスクが高い人は予防治療を行えるようになれるといいですね。
できるだけ発症を予防して、一人ひとりが自分のやりたい学問、仕事を気兼ねなく行える世界になって欲しいです。

そのための第一歩として、大変重要な治験だと思います。
結果が出るのはだいぶ先になりますが、楽しみです。

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