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死ぬまでにやりたいこと



皆さんも一度は考えたことあると思います
「死ぬまでにやりたいこと」

100個あげてはリスト化したり、
スマホのメモ欄に入れて毎日コツコツ消化したり、
紙に書いてタイムカプセルに入れたり、

何かしら考えたことはあるんじゃないでしょうか


こんばんは、芥川独りです

私は先日、スカイダイビングをしてきました
死ぬまでにやりたいことリストの人気項目です
今日は、その体験レポを書いていきたいと思います
ちゃんと書き留めておいたから、長いです



スカイダイビングへの決心



私はとにかく高いところが好きです
馬鹿と煙はなんとやら、とはよく言ったもので。
前も言いましたが、高所に到達するまでの心理的浮遊感がとにかく癖になるんです

実は2年前にも日本一高いバンジージャンプを体験しました


バンジー体験で感じたのは圧倒的な物足りなさでした
車を飛ばして、宿を借りて、感じられた恐怖心が
たった5秒、200mで消えてしまうのはどこか呆気なかったです
もっと感じていたかった、もうおしまいだって感じていたかったです

(余談にはなりますが、インターネットの知らない人達と1泊2日も旅行すると精神が限界まで擦り減ってヘトヘトになるのであまりオススメしません)

バンジー体験の帰り道で、私はもう既にスカイダイビングの予約をしていました
さらなる高みを目指して




"初体験"を大切にしたい私



実に、そこから2年。
今日までに何度も予約をしてはキャンセルになってしまいました

機材トラブル、悪天候、さまざまな悪条件から「心配なら振替えましょう」と先方から日程変更をご提案いただきました

かくいう私も、初体験は最高のものにしたいという思想の持ち主です
死ぬまでにやりたいことリストを淡々とこなすようにやるのではなく、華々しく遂げてやりたい!と思っていたので、助かりました

真冬、真夏、小雨、強風を避けて、2年間。
秋晴れで青空広がる暖かな日に、ついに飛ぶことが出来たのです
最高の条件で初体験を迎えることが出来て、嬉しかったです



初体験って出来るだけ誰にも邪魔されたくないってつい思ってしまいます
私は基本的に新しいことに挑戦しない保守的な人間なので
たまにしかない貴重な”初体験”を、第三者の介入で嫌な記憶に染めたくないなと思ってしまいます

我儘でごめんなさい




誰かの非日常は誰かの日常



現場に着くと体験希望者がゾロゾロと集まっています
老若男女国籍問わず本当に様々な人がいました

どんな背景があってスカイダイビングを決意したのか、ふと気になって話しかけてみました
聞くとどの人も初めて飛ぶそうで、口を揃えて「人生に一度は…」と仰っていました
私たちお揃いですね、と笑って返しました
皆さん期待と不安が入り混じった声色で話して下さったのを覚えています

そんな緊張とは裏腹に、インストラクターの方はテキパキと準備を進めていきます

本当にこれだけで良いの?と思うぐらい簡素なレクチャーを受け、すぐにウェアを着て飛行機を待ちます




手際が良すぎる。

そういえば、初めて病院でピアスを開けた時も、バンジージャンプをした時も思いました
顧客とっては初めてなことや、命が関わってていることなんかはお構いなしに
業者は流れ作業のように出荷させていくんです

レクチャーする人たちにとっては、それが仕事で毎日で日常で
後続の人もいらっしゃいますから手際が良いのは当たり前なんですけど
私たちの不安を煽るまでもなく淡々と業務をこなしていたのが面白かったです


こういう時は死亡事故例の記事を読み漁ってしまいます
変な趣味なんですけどね
自分の不安は自分で煽って自分で落ち着かせることで冷静になれると思ってます

パラシュートが開かなかったらどうしよう
飛行物と激突したらどうしよう
最悪死ぬかもな、遺書でも書いておけば良かったな
と軽い気持ちで思っていました

私のこのくだらない妄想をちゃんと受け取って優しく煽ってくれる人もいて

世界一優しい言葉をかけてくれました
…嬉しい
私もそういう言葉をちゃんと伝えられる人間になりたいと思いました




いざ行かん、晴れ渡る大空へ


ボロボロのセスナで向かう地上4000mの旅は、ワクワクが止まりませんでした


どちらかというと、私のインストラクターだけ日本語の話せない外国の方だったので、飛行機内での説明が全て英語だったことの方が不安でした
拙い英語でなんとなくのコミュニケーションは取れましたが

こんなので良かったのかな


気がつくとそこはもう雲の上、飛行機から見る景色です
川だ、湖だと地形を確認していると、気がつけば自分の順番が回ってきていました

もうそこからはあっという間です
飛行機の入り口からぶらんと足を出して
カウントダウンもなしに私は大空に飛び立ちました


垂直、自由落下。


私って所詮質量を持った物体にすぎないなぁと少し思ってました
同時にとてつもない自由を感じていました

大空に包まれるという体験。
不思議と怖いという気持ちは感じませんでした


飛び出してから約60秒間の自由落下を体験します
バンジージャンプの10倍、20倍の時間です
それでも、あっという間に過ぎ去ってしまいました

フライト中に、インストラクターと話していました
「やりましたね」「私は鳥になったんだよ」「その気になれば月収25万で毎日鳥になれるよ」なんて冗談を言いながら



気がついたらもう地面が迫っています
このままの勢いで地面に激突したら木っ端微塵になってしまうなぁと思いながら飛んでいました

当然そんなことはなく、インストラクターは風を上手に掴んでふわっと着地させてくれました
すごい


無事に生きて帰ってこれました
途中で遺書を書いてないことを結構本気で後悔していたので
必要がなくなったことにホッとしました




次なる生きる目標を探す


死ぬまでにやりたいことをこなした後ってどうなるかご存知ですか?

普通に生きる目標を見失います


地上に降り立ってからの記憶はあまりありません

スカイダイビングをした10分後には、近くの道の駅で普通に蕎麦を啜っている私がいました

結局、夢にまで見たアクティビティを体験しても何も変わらず日常はやってくる
そういう事実が、寂しくもありながら嬉しくもありました
月収25万なら、最悪今の仕事辞めても生きていけるなーなんてぼんやり思って終わりました


ここ数年は「今死んだら朦朧とする意識の中で『スカイダイビングだけはやっておけばよかった』って後悔するだろうな」と思ってました
なので、死んでも死にきれない!と逆に生命力を沸かせる原動力になっていたのかもしれない

それが今ぽっかり空いてしまったので、逆に生きる気力を無くしているかもしれませんね
──薄っぺらい人生でごめんなさい



今は、次なる生きる目標に向けて奮闘しています
夢だった"自分の本を出す"を叶えます



11月11日、文学フリマ東京37にて「孤独」をテーマにした短歌集を発売します
小さな冊子になりますが、私の好きな方々にも参加いただき、1部500円にて販売させていただきます
是非ご興味あればご来場いただければと思います

*詳細は追ってTwitterにて告知させていただきます



楽しく、貴重な体験でした

これからも、死ぬまでにやりたいこと、少しずつ進めていきます
いつ死んでも最小限の後悔で済むように
これからも見守っていてください



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