「幸せな子育て期間」を日本中でデフォルトにするためにできること
子育てが辛い > 子育ては幸せ という子育て現場があります。
この状況を打破するために原因と対策をまとめています。
前回の記事 母性と自己犠牲の境界線 の続きです。
“親になる”ということへの無意識のバイアス
Q.これから父親/母親になるにあたり諦めようとしていることはありませんか?
(©︎2021ママライフバランス株式会社)
このワークを出産準備プログラム「親のがっこう」で実施しています。このワークで次々と無意識的にもっていたバイアスに気が付き自覚的になるという意識変容が起きています。受講生さまの意識変容をご紹介します。
■ プレママ編
女性の受講生は9割以上は、このワークで3-5個程度「産後はこれはできなくなると思う」という事柄を挙げられます。そして、それを俯瞰した時に、自分の思い込みでしかなかったことに気づきます。
「親のがっこう」では、以下の違いを大切だと伝えています。
「やりたいけどできない」=諦めている
検討した結果「やらない」=自分で選んだ
この差はとても大きいからです。
最低でも10年続く子育て期間の中で「諦め続けること」は幸福度に大きな影響を与えます。
■ プレパパ編
男性の受講生のは「これから父親/母親になるにあたり諦めようとしていること」は「特になし」という回答が9割以上で最多です。少数派ですが、男性にもある無意識のバイアスを紹介します。
仕事以外の時間は全て”家庭”に!という2択にすることへの違和感に自覚的になれたとのことでした。
性別関係なく「親になること」に対する無意識のバイアスをもったままで、子育て期間に突入すると母性/父性と自己犠牲の境界線に気がつかず、糸が切れるように爆発する可能性があるため、男性もこのバイアスに自覚的になることは非常に重要です。
男性の多くはこのワークを通して
「親のがっこう」は夫婦参加で同時にこのワークに取り組んでいただき、回答を夫婦間でシェアするまでをセットで行います。
その結果、主に妻側の思い込みに対して、隣にいるパートナーから※「諦めなくていいよ」「どうしたらできるか?!を一緒に考えよう」とポジティブな方向にコミュニケーションの舵をきった状態を渡すことができます。
※この逆のケースもあります
この日本で生まれ育った私たちが"子育てをする"という人生フェーズの中で、無意識レベルのバイアスがある。ということに女性が自覚的になることで、初めてパートナーに「頼る」「相談する」という選択肢が誕生するのです。
また、同時に、女性側に無意識レベルのバイアスがあり母親になることで本当の自分の望みを抑圧しようしている実態があることを、男性側が”知る”ことで、初めて自分たち夫婦にとって「具体的にどんな対策が必要か?!ということを話し合う」という選択肢が誕生するのです。
視座が合った状態で、夫婦で話し合いができることは、女性が母性と自己犠牲の境界線を超えてしわまないようにできる最大の対策です。
「親のがっこう」のこのワークを通して(このワークに至るまでの学びを含めて)産前に、夫婦ふたりで学ぶことの重要性を実感する日々です。相互理解が深まったふたりには”仲良し”を超えて”絆”が生まれています。
そして、何より、「頼る」「相談する」「対策を話し合う(=解決策を探しはじめる)」この状態になることで、はじめて社会にある"産後ケア"や様々な"子育て支援"と、パパママが接続することができます。
無意識レベルのバイアスに自覚的になることは、様々な支援やサポート機関はあるのに、「子育てが辛い」と感じる当事者と接続できていないという課題の解決策にもなっていくのです。
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子育てには、オワリがあります。
限りある現役の子育て期間を幸せに過ごせる家族が増えるよう願って「親のがっこう」を運営しております。
親のがっこう
代表 上条厚子
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