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New Jeans熱狂と熱中症:サマソニ2023体験談

昨年、2023年のサマーソニックと言えば、熱中症で体調不良を訴える方が多数出たことがニュースになりました。

特に酷かったのは初日のマリンステージ、New Jeans待機。

実は私自身、私の息子、友人もその現場にいましたので、その時の様子を思い出して書き残すとともに、今年の対策を考えてみます。

話題のNew Jeansの登場はお昼の12時

2023年の出演者の中でも人気が高かったのは韓国の女性グループNew Jeans。
この半月ほど前、アメリカのフェス、ロラパルーザに出演。
数万人の観客が熱狂している姿はYouTubeで配信され、そんな世界的な人気の女の子たちを見ておこうと思った方も多かったはずです。

https://youtu.be/Xw-rOxA0ItI?feature=shared

そういう私もミーハーなので、これは見なきゃと思って楽しみにしていました。
音楽が好きな息子や友人はNew Jeansは別にいいやとなるのかと思いきや、一度見ておきたいとなっていたからよほどです。

マリンステージはサマソニ東京の最大のステージ。
配信などの映像や友人達の話、私自身が見た限り、全出演アーティストの中で一番集客していたのはNew Jeansでした。

早朝から並ぶ人たち

サマソニなどのフェスは頑張ったら前方で見られるのがいいところ。
熱心な人は前日から並んだりします。

New Jeans出演の日、私は朝8時前に会場に到着。

既に長蛇の列ができていました。
早い人は前日から来て並んでいたと思われます。

8時過ぎにリストバンド交換、9時にマリンステージ内への入場が開始されました。

サマソニ2023 New Jeans
https://blog.goo.ne.jp/valentinems1969/e/1db77d6e226904c3a951cd86d4bd5cbf

マリンステージは野球場。
常設の座席もありますが、やはり近くで見たいので、ステージ近くのスタンディングエリアに向かいます。

サマソニ マリンステージ

私は画像の◯の縦柵を確保。
さて、ここからNew Jeans登場まで3時間。
夏フェスは国内外問わずかなりの数を経験。中にはアメリカの砂漠の中にあるような会場のフェスにも参加したことがあります。
目当てのアーティストまで3時間は正直まぁまぁです。
もっと長い時間待機したことも何度かあります。
水も十二分に持ってきたし、なんとかなるだろう。
そう思って待機を開始しました。

マリンスタジアムというのは上空から見るとこんな感じです。

オレンジの四角を書いたところが、サマソニでステージになる場所です。
右が東、下が南。
太陽の位置は右から下に移動していきます。
ステージの陰が下手からゆっくりと上手に広がっていきますが、ステージ前のエリアは午前中はほとんど直射日光を浴びている状態です。

次々と離脱していく観客たち

特にこの日は暑かった。
次々と待機していた観客たちが熱中症となり離脱していきます。
自力で後方から出て行く人。
が、場内に人が多すぎて出ていくの大変、時間がかかる。
なかなか出られず、そこで気分が悪くなっていく人もいたようです。

参加していた私の息子も友人も体力はある方なのですが、気分が悪くなって、後方に下がったり、日陰のあるスタンドに移動しています。

特に頑張っちゃうのは早くから来て待って、良いポジションを確保した人たち。あきらめたくない。わかります、私もそうです。

見た感じからもうろう状態の人もいて、みんなで柵から上げて、スタッフに渡したりもします。
中にはスタッフが用意した車椅子で運ばれていった人もいます。

十分に持ってきたと思っていた水もどんどん減っていき不安になります。

New Jeans登場の12時までに私が目撃しただけで100人は熱中症で離脱していきました。
ステージ前の見える範囲だけの話なのでその数倍はいたはずです。

凄く楽しみにしていてNew Jeansの色々なグッズを持ってる女の子、公式のペンライトを持っている人たちも離脱。
先ほどまでワクワクして仲間と盛り上がっていた人も離脱。
フェス慣れしてそうなファッションの若い男の子も離脱。
レゲエファッションみたいな人も離脱。
New Jeans登場の直前で離脱した人は気の毒でした。
私としても残念だったのは、近くにいた女性がNew Jeansがステージに現れても背が低くて全然見えてなさそう。ポジションをかわったら、見えるようになったようで凄く喜んで頂きました。
が、ポジションかわって2曲ぐらいで体調が悪くなったみたいで柵をこえて、スタッフに運ばれていきました。

New Jeansということでフェスに慣れてない女性が離脱していったと思われるでしょうが、ロックキッズのような男の子も、関係なく体調を崩してました。

熱中症の背景

サマソニ東京で体調不良、熱中症になった人たちの話を聞いていくと、それなりの理由があります。
まず、良いポジションを取るために、長時間並んだということ。
長時間並ぶ、前日から来る、徹夜するということは既に会場内にたどり着く前に相当の体力を消耗しています。

私の息子は夜行バスで早朝到着。そのまま、サマソニ会場に来ました。
友人は前夜のソニックマニアにも深夜3時まで参加。ネットカフェで仮眠をとっただけでサマソニ参加。
New Jeansの時ではないですが、サマソニ東京2日目に熱中症になった方は、初日はサマソニ大阪に行き、ホテルで短い睡眠をとって始発でサマソニ東京に移動していました。
前日、当日だけでなく、サマソニ東京に行くために、その週は遅くまで仕事をしてなんとか休んできたということもあることでしょう。
私はそもそもそんなに忙しい仕事をしていませんし、前日に東京に来て、早目にホテルでたっぷり寝た分、良かった気がしています。

マリンステージはスポーツドリンク持込み不可問題

これは毎年、話題になるのですが、芝生保護の為、マリンステージには糖が入ったドリンクは持ち込めません。
水か無糖のお茶のみです。
しかし、サマソニはポカリスウェットの大塚製薬がサポーターとしてついていて、マリンステージの入口前にポカリスウェットも販売してるし、あちこちにポカリ、ポカリって書いてあるんですよね。

私も以前、入場する前にポカリスウェットを購入。
入口で持込み不可。捨てるかここで飲みきれと言われたことがあります。

あちこちに注意書きもあるのですが、独特のルール過ぎて、知らない人が多いですよね。
ましてやサマソニ初めてという人は知らなくて当たり前です。

New Jeans目当てだった人も、用意していたドリンクが持込不可のものだった為、マリンステージ入場時に捨てて、飲み物なしで待機したという方も多数いたようです。

じゃあ、水を買い直したらいいじゃんとなるのですが、そうすることで折角長い待機時間をかけて守った早い順番を捨てるということになるわけで、長く並んだ人こそ、できないものなんですよね。

私の行った海外のフェスでは、中で水を売りに来たことがあります。
これなら足らなくなっても大丈夫ですよね。
最前付近に水を配ってくれるところはいくつもありました。

これはイギリスのライブの開始前。
このパターンで水を配るのは他では見たことありません。

日本で水を配るのは見たことありません。
思うに、海外では、紙コップに水を片っ端から入れて、配布。
虫が入ってたこともあるし、コップも回しのみしたりします。
日本では不衛生で、そちらの方が問題とされるのでしょうか。
逆に海外ではステージへ投げ込まれる防止で、ペットボトルはいいが蓋ははずせというところがよくあります。
あれもこぼしちゃうし、複数本持っていけないから困るんですよね。

サマソニ東京2024はスポーツドリンクOKになりました。

飲食物の持込はできますか?
【東京会場】会場内へはペットボトル、マイボトルのみ持込可能です(ビン・カン類、フード類は持込不可)。 また、野外ステージのブロック内及び屋内ステージへは「水・お茶(無糖)・スポーツドリンク」のペットボトル、マイボトルの持込は可能となりますが、ジュース、アルコール類などの飲料はご遠慮願います。

https://www.summersonic.com/info/faq/

昨年の反省から、今年はスポーツドリンク持込可に変更されています。
ジュースなどは変わらずダメですので、注意が必要です。

また場内に給水場も今年から設置されるそうです。

今年は東京・大阪会場共に熱中症対策として給水所を設置します。

https://www.summersonic.com/news/24-07-10-3/

給水場はよくわかりませんが、ステージで待機している人には関係ないものに思えます。

放水届かない問題

サマソニのマリンステージでは放水があります。
この日も下手の一番端、上手の一番端から放水がされました。

放水があれば、場内の温度も下がります。
水をかけてもらえば、カラダの熱も少しは冷めます。
口を開けていたら、水が入ってきて、少しは潤います。

助かったぁと思っていたのですが、その放水が私がいたセンター辺りにはまったく届きませんでした。
放水の能力不足なのか。
一番長く待機している人たちはセンターの辺りなので、頼むよって感じです。

画像は海外のフェスでスタッフが放水をしてる様子。
日本だと無差別でかけると怒る人が出てくるからしないのかな?

日陰なし問題

先に書いた通り、日陰は上手から徐々に伸びていき、私のところまで来たのはNew Jeansのライブが半分くらい終わったところでした。
下手のブロックにいた人たちはNew Jeansが終わっても日陰はなかったはずです。

10時16分 私のポジションの日差し


11時42分 私のポジションの日差し


上手よりも下手の熱中症が多かった!?

あくまでも私の印象ですが、上手ブロックよりも下手ブロックの方が熱中症になってる人が多かった気がします。
理由をこじつけるとしたら、上手ブロックは太陽の日差しを前から受けてる。下手ブロックは後方から受けてます。
前方よりも後方から受ける方がよくないのかもしれません。

熱中症になった人の服装の傾向

これもあくまで私が見ていての印象です。
まず帽子を被ってなかった人は早々。
あきらかに暑いでしょうという服装の人もダメでしたね。
黒の服の人も多かった記憶があります。
最近は腕や脚を露出しない方がいいとも言われますが、その違いは感じませんでした。

熱中症対策

同様の状況になった時に熱中症にならないためにはどうしたらいいでしょうか?

服装は風通しがいいものがよい

コンプレッションウェアは個人的にはあまり着たことないのですが、着ている人の感想はかなり良さそうです。
全体には風通しが良い方が良さそうです。
単純にジャストサイズよりも、1サイズ上。
黒よりも白。
しかし、私は何を血迷ったのか、New Jeansの時はやっばりJEANSでしょうと、Gパン入ってちゃったんですよね。それも長い。
途中で後悔してました。
帽子は必須ですね。
タオルがあれば、頭に被って日差しよけにもできますので便利です。

水は多めに

移動する時に重たいと体力消耗してしまうので、移動がある時は必要最低限を心がけています。
会場内で購入すると割高ですが、仮に5時間後に飲むためのものをずっと持っているならば買った方がお得とも言えます。
しかし、さすがにこういった炎天下の待機の時は多めがいいですね。
それも大きなペットボトル一本よりも、小さめを複数本が理想。
理由は水がない友人や周囲の人に渡せるからです。

凍ったペットボトルがあれば一番いいですね。
当てて火照ったカラダを冷やすこともできます。他のドリンクの保冷剤にもなります。
普通に冷たいだけだと飲みすぎてしまこともあるので、溶けた分しか飲めないのもいいことだと思っています。
糖質のある飲み物はマリンスタジアムに持ち込めないだけでなく、それ以外の夏フェスでも飲みすぎてしまうことになります。
ペットボトル症候群になるという問題もあるので、無糖が何かといいです。

熱中症対策グッズ

ハンディファンなど様々なグッズを買っては試しています。
決定的な絶対これというものがなかなか見つかりませんが、見つかったらどこかでご報告しますね。

重たい荷物は体力を奪う

たまに何が入ってるのと思うほど大きな荷物を持ってる人がいますよね。
何かあった時のためのモノが入っているのでしょうが、大きな荷物、重たい荷物を持ち歩くだけで体力消耗するので、身軽にしておくのも大切なことです。

自信がないなら日陰、椅子で待機

体力に自信がないのならば、ステージ近くはあきらめて、後方のスタンド席、日陰があるエリアで待機、観賞しましょう。
ステージ近く、アリーナのスタンディングを選択したら、体力を消耗しないように心がけるのがいいです。
自分の場合、柵があればもたれかかることができたり、柵による日陰もあるので、柵を確保します。
最前が理想ですが、縦柵でもいいです。

アーティストの出演のない時間帯は座ってしまうのもいいです。
座ると他の立ってる人の陰になるからいいということもあります。

ステージ近くで立っていると前後横のスペースがない密集状態になることがあります。
単純に体勢が変えずらいってかなり疲れることなんですよね。
また密集しているので座れないし、風も通らない、熱もこもっているかもしれません。
なので、少しぐらいなら下がって、密集を避けることも考えた方がいいですよね。

サマソニ東京だけのマリンステージのステージ前だけで言えば、11時頃から、上手端(ステージに向かって右側)からステージの日陰ができてきます。
今回のNew Jeansみたいなお昼の出演のアーティストが目当てならば、日陰の位置も考えてみてもいいかもしれません。
逆にみんな知ってるのか、下手の方が空いていて、同じタイミングで入場した人でも、下手の方が前にいけてたりもしたんですよね。

友達と参加する、周囲と話をする

友達との待機ならば、体調不良になった時の対応もしてあげられるし、してもらえるのでいいですよね。
体調不良に気がついてあげられる、気がついてもらえるということもあります。
待機中もおしゃべりしていたら時間も早く過ぎます。
しかし、なかなか都合やスケジュールが合う人はいないものです。

私も、息子や友人も同じ会場にいましたが、会場に行く時間がみんな違ったのでそれぞれ別に行動していました。

待機で近くになった人と話かけてみるのも大切です。
もちろん中には疎ましく思う方もいるので、相手の様子を見てになります。
この日も隣になった20代の男性とずっと話していました。
同じライブを見に来たということで話題ってあるし、教えてもらうことも色々あるんですよね。
それがきっかけに仲良くなった人も何人かいます。

熱中症かな?と思ったら

目眩がするような気もするけど、熱中症になっているのかしら?
New Jeans待機中に私も、これはもしかしてヤバいのか?と思える時間がありまた。
まだまだ行けそうなのかどう判断したらいいんだろう?
アンジュルムのメンバーを全員言えなければヤバいと思いつき、試してみました。結果、全員言えたので、まだまだ行けそうと自分で判断。実際に最後まで見ることができたので良かったです。
医者が言うには、ペットボトルの蓋があけられない、自分で飲むことができないとアウトだそうです。

ライブが終わってすぐに外に出られない

サマソニ東京のマリステージのアリーナは特になんですが、ライブが終わって外に出るまでにかなりの時間がかかります。
New Jeansの時は私は30分ぐらいかかった記憶です。
これもまた地獄なんですよね。

外で休める。外に出たら飲み物買おうと思ってからの全然動かない列の30分はとてつもなく長いです。

マリンステージのスタンディングエリアは多分急激に人が入り込む防止の為、出入り口がかなり狭くなっています。
初詣かってぐらいのスピードでしか歩けず、人が密集しているのでストレスです。
サマソニ東京は昨年も今年もマリンスタジアムのアリーナ後方にプラチナラウンジが設置。ドリンクの販売もありましたが、こちらはプラチナチケットを持っている人だけが利用できるものです。

そしてマリンステージの外に出ても飲み物はすぐに買えません。
自動販売機は沢山ありますが、長蛇の列。
売店も同じく長蛇の列です。

そこで売っている飲み物は通常の倍という感じですので、歩いて会場の外のコンビニに行って買ったなんて人もいました。

保険のプラチナチケット

サマソニには通常チケットの他にプラチナチケットというものがあります。
値段はかなり高くなります。
プラチナエリアやプラチナラウンジの使用権利などの特典があります。
一日いても、プラチアエリアにもラウンジにも行かなかったという日もあります。
しかし、私はなるべくプラチナチケットを買うようにしています。
いざという時に必要となるかもしれないと思っているからです。

まとめ

昨年の熱中症の方が多数出たことは大きなニュースになりました。
それを受けてサマソニの運営もいくつか改善案を出しています。

①スポーツドリンクもマリンステージ持込可能

②サマソニ朝イチ整理券の導入

サマソニでの入場は基本、並んだ順の為、前日から並びだすが出てたのですが、それが体調不良を起こす人が増える原因にもなっているはずです。
それを受けてか、朝イチ整理券というものが今年から導入されることになりました。
開場時間とともにステージエリアへ入場できる整理番号付きチケットになります。
なので、前夜から並んでも意味がなくなりましたので、徹夜組は減りそうです。
といっても、物販買うためにも徹夜する人がいますので、なんだかんだいる気はしています。

最近では知られてきましたが、熱中症は最悪死にます。
フェスの時ではありませんが、私が知ってる人でも2人死んでいます。
後遺症もあるとのこと。
無理は禁物ですし、できる限りの予防はして、楽しみたいものです。
しかし、私には熱中症が怖いからと行かないという選択肢はありません。
十分な対策をしたらいいし、体調に異変があったら、早目に休もうとは思っています。

Enjoy the Summer Festival!

2024年夏フェス参戦予定
7月13日14日 スキマフェス Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)多目的利用地A・野外
8月12日 ROCK IN JAPAN FES. 千葉市蘇我スポーツ公園
8月17日18日 SUMMER SONIC東京 ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ
9月22日23日 ROCK IN JAPAN FES. ひたちなか海浜公園




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