連載 #夢で見た中二物語 44
古代の時代を研究している考古学者である主人公は、歴史ある博物館の奥から古い時代のものと見られる地図を発見する。
その地図には、現在の地図上には載っていない謎の島々の存在が記されており、妙に確信を持ってその存在を肯定する考古仲間達に背中を押され、主人公はそれらの島々へと旅立つことを決意する。
それらの島々があるとされているのは、現代においても危険地帯として人々が忌避し、近付かないようにしている太平洋の中心地点に三カ所。
そして、バミューダ海峡の中心部に一カ所あるようだった。
主人公は有志の探検家や研究者、危険地帯へ旅慣れしたガイドを雇い入れて未知の世界へと出発する。
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始めのうち旅は非常に快調で、何の問題もなく太平洋の目的地の付近に辿り着く。
しかしそこからが困難の連続で、まるで太平洋の底から浮き上がってきたばかりと思われるいくつかの磯臭い群島に上陸する度、強烈な自然現象に襲われ身を守ることで精一杯。
何人かの者は負傷し、ようやく見つけた安全地帯になりそうな洞窟で一晩を明かす。
朝起きると、確かにいたはずの複数人がいなくなっており、その後の消息は不明。
一日探しても見つからず、先に行っているのかもと考えた一行は旅を続けることにする。
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とある地帯に入った時、主人公たちは巨大な遺跡らしき残骸の跡を見つける。
いつの時代のものかも分からないそれらの遺構は、未知の不気味さを醸し出しており、主人公たちは妙な寒気を感じながらもそれらの資料を集め、旅程を進める。
その途中、今までの不気味さとは真逆の美しい滝がある場所を通りがかり、束の間の休息に心を癒される。
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太平洋を去ってバミューダ海峡にやってきた一行は、そこに寄らない方が良いと言う地元の人々の声を聞き流し、最後の未知の地に足を踏み入れる。
歩き始めて数時間後、それ以外は何の前触れもなく巨大な音が発生し、休火山であると聞いていた未知の島の巨大火山が爆発的噴火を起こした事が理解される。
探検隊はバラバラになって逃げ惑い、主人公は数人の者達と近場にあった洞窟に逃げ込む。
少し噴火が収まってきたらしいことを確認し、主人公が外を覗いてみようとするが、入り口は完全に塞がってしまっているようだった。
致し方なしに洞窟の奥へ向かうと、どこかに通じているらしき空洞を見つけ、その穴の奥へと足を踏み入れる。
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その洞窟の奥には何故か火が灯されており、不審に思った一行は更に奥へと進む。
すると広くなっている場所に辿り着き、まるで太平洋で見た遺跡の続きであるような神殿風の空間の中、人か獣か分からないような者達が謎の儀式を行なっているらしき場面がチラッと見えた。
それは恐ろしい儀式で、主人公たちは身の危険を感じるや否や、即座に別の空洞から逃げ出した。
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なんとか外の世界に出ることが出来た一行は、もうたくさんとばかりにバミューダ海峡を後にした。
行方不明者の捜索願も出したが、場所が場所なので見つかるかも分からず、そもそも捜査を行なう事は難しいだろうと告げられた。
無事に家にたどり着いた者は主人公を含めて四人で、その後どのように生活しているのかは知らない。
それでも主人公はそれ以降、毎日のように未知の地図上に記された世界について思いを巡らせることを止めなかった。
むしろそれらの世界に不思議と魅了されすぎて、半ば狂気じみていたとも思われる。
それから数年経ったある日、主人公が再び旅を行なうという手紙を研究所に送ってきた。
しかも、たった一人で。
・・・その後、彼女がどうなったのかは誰も知らない・・・
☆☆☆
実際リアルではあり得ませんが、妙にリアルに感じる未知の地図が出てくる夢を見ることがあります。
これは今日見た夢で、やはりリアルっぽい地図が出てきて解明されていない謎の世界を探検するという内容でした。
所々で重要な事件が起こる(全部は覚えてないけど)のですが、主人公は何とか無事に家にたどり着いているという、自分の夢の中でも稀な終着点のある内容となっております。
まぁ、また一人旅に出て行ってますが。
自分はジュール・ヴェルヌやエドガー・アラン・ポー、ラヴクラフト等が好きなので、今回の夢はそういったところからの影響とみられます。
中高生の頃より現在のような夢を元にした物語(文と絵)を書き続け、仕事をしながら合間に活動をしております。 私の夢物語を読んでくださった貴方にとって、何かの良いキッカケになれましたら幸いです。