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甘い麦茶

ただいま
お腹すいた
棚をゴソゴソとする我が子

そして
値引きシールのついた菓子パンを見つけて食べ始める

あーぁ、私の朝ごはん💦

むしゃむしゃと美味しそうに食べ続ける我が子を見ながら、まぁ、いいか…と思う

私が子供の頃、家に帰るといつも母が麦茶を出してくれた

あくまで麦茶だけ。

ジュースなんてない。
お菓子だってなかった。

ごくたまに
手作りプリンがあっただけだ。

お菓子もジュースも安くなかったし、
何より、添加物に対して母は気を使っていた。

お菓子を買って食べて良かったのは
遠足の時と父との週一の駄菓子屋さんだけだった。

「遠足のおやつは300円まで」
「先生、バナナはおやつですか?」

これ言うのはデフォなの?
我が子も同じようなことを言っていた。

放課後、同級生とスーパーの前で、待ち合わせて、お菓子コーナーへと行く。

遠足の日は大抵、全学年、
まして、スーパーは二軒しかなく、
店内は子供達で埋め尽くされた。

この日のために下見して
絶対買うんだ!と思っていたお菓子が
売り切れという事もあった。

渡された300円でどれだけ買えるか。
頭を使い、同級生と半分こしょうと相談して買ったりした。

大変だったけど、楽しい買い物だった。

遠足の日、何処へ行くかよりも、お菓子をいつ食べるかが楽しみだった

観光バスの中でお互いのお菓子の話になる。
「あ!それ買えなかったやつ!私の〇〇と半分こしない?」

なんて盛り上がった。

あ、あと、飲みもの
今みたいにスポーツドリンクなんてないから
みんな麦茶だった。

あまーい麦茶。

甘い麦茶…

そう、麦茶の中に砂糖が入っていたのだ。

我が家では遠足の時だけ
麦茶に砂糖が入っていた。

麦茶に砂糖が入ってないと飲めなかった。

「砂糖入れて飲んでたの?」

驚く事に驚いた(笑)

大人になってからは
そんな事はしないし
甘ったるくて飲めない

そういえば
グレープフルーツを二つに切って
砂糖かけて食べてたなぁ

砂糖が贅沢品だったから
何にでも砂糖をかけていたのかもしれない。

麦茶は置いといて
グレープフルーツは酸味と甘味が
ちょうどよく混じり合い美味しかった。

グレープフルーツが酸っぱくて
子供受けしないからと砂糖をかけてみた…
なんて事ないよなぁ…

私は果物が苦手だったから?

そういえば、昔よりトマトが甘くなった気がする。

トマトは塩か?砂糖か?

なんてはなしもあった。

昔と今を比較してみると
全然違ったり、変わらなかったり。

人間は住みやすいように、生きやすいように、楽しく生きて行こうと、知らずに知らずのうちに試行錯誤してきたのだろう。

何も変わらない毎日のようで
しっかり変わってきてる
そんな気がした。

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