見出し画像

仄暗い海の底から

海の底
ぷかぷか浮かぶ
空気の泡

ぼーっと
ながめる
海の底

時折
さす光にてらされて
水面は
キラキラ光出す

魚の群れが
前を横切り

物憂げに
横たわる私を
見下ろす

ぷかりぷかり
私の口から
空気の泡が
浮かび上がる

私の体は
海の底で
水と溶け合い
液体になる

魚の群れに
ふわりふわりと
纏わりつき
魚の歌を聴きながら

ブクブクと
小さな泡になって
魚に乗っかり
旅をする

液体になった私は
流されるままに

波の波動に
身を任せる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?