見出し画像

後方支援が重要な理由*被災地のリアル

能登半島地震の記事を見ると、
誰もが研究者になれとでもいうような被害状況の画像や説明だけが多い。

もしくは食べ物や、ごくごく発生直後の経験や、公的な活動報告とか。

だからどうしろというのか、と思うが、「備えろ」の一言を伝えるために、
視覚的に感情が揺さぶられる画像を選ぶのかな、とも思う。

(私の経験も意見もまさにそうだ)と言いたくなるような内容だが、
長い動画なので、やや意訳抜粋して書き込んでおきたいと思う。

能登に出かけて地震に合い、いったん戻って調査に出向き、
改めて支援活動に入った畠山さんという方のインタビューが主だ。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

能登半島突端の珠洲市の町の8割の家屋が倒壊、残りは立っているものの
何かしら手直しが必要で住めるものではなく、人が住んでいる気配もない。

道も細く、いろんなところに入る道があって、その先が孤立している。

ただし孤立と言っても、米が備蓄されて、水源も近く、
電気はないが、ガソリンなどがないために、
移動が出来ないというだけで生活自体は出来ている。

昔から住んでいて地盤のいいところで、液状化もなく、
津波も来なかったというところだ。

自分は「さか本」さんの宿にいるが、壁は崩れたものの普通に建っている。

湧き水の井戸があり、薪ストーブ、プロパンガス、ポータブル電源があり、
旅館だったので備蓄もしている。

水があるところは根本的に大丈夫。

水が常にこんこんと湧き出ているのが大事だが、
現在西田さんとおっしゃる方が入って、生活用水として井戸を掘っている。

大体2時間かけて、5メートルくらい掘れば井戸はでる。

自分とつながってる珠洲市市議会議員のお宅も旧家で、
井戸からホースをひっぱって、自由に使ってもらうようにしている。

問題がないので支援側に回っているが、土地勘のない自衛隊などは
物資の受け渡しが難しいので、地元の人がボランティア的にやっている。

自衛隊はパトロール的に回ってるだけで何もしない。

むしろ補修した道路を大きい車で壊してるだけだ。

大きな組織は上からの指示がないと、瓦礫もどかしてくれないから、
先に、小回りのきいて、動ける団体が必要。

自衛隊はその後だ。

水と食べ物がある人なら一ヶ月くらい困らない。

菓子パンばかりも食べられないし、賞味期限が一日でも
過ぎてしまうと集団の食中毒などの心配で破棄せざるを得ない。

珠洲市までの道は、2時間の道が6時間かかる。

回り道や段差のせいでも10㎞位で走行したり、片側通行も多いからだ。

現地に行くことによって、現地で活動してる人とつながるのが大事だ。

ともかく水源の整備。

20~30リットルで足りる二層式洗濯機の要望があり、二台積んで行った。

全自動洗濯機は時間と水がかかりすぎる。

自衛隊と自治体があまり機能してないから、
結局は生き残ってる人や地元の企業や大学が率先して支援している。


3.11より活動しているウィーアーワン北上で
ずっと動き続けてる佐藤さんがいる。

3.11で一度見ているから、自治体が動き始めるのが3ヶ月かかると分かる。

その間、情報が届かず孤独と不安でストレスを抱えるので、
自治体で話し合われる内容を瓦版にして住民に届けている。

被災地じゃない外部の人が支援をしたいと考えた時には
中心になるような拠点とアクセスすることが重要だ。

激甚災害指定されたこの震災は、普段は出せないお金を出せるようになり、
水面下では大手ゼネコンが群がっている。

自然を後世に伝えたい人にエネルギーを集中するには、
草の根の拠点になる人が外部とつながる、
草の根ネットワークのシステムが欲しい。

七尾市災害支援の物資を集めて一か所集めて、整ったら分配する、
「創生ななお」を立ち上げた30代社長吉田さんという方もいる。

隠れたヒーローがいる。

地元にいる普通のおっちゃんがキーマンになる。

その場所その場所にひとりずついると早い。

図体がでかい行政では分からない住民の聞き取りとか、
外部から支援しに行こうにも土地勘がないと難しい。

テレビラジオの情報は拾い切れていないので、落差があり片寄っている。

余裕があるところはタコ取ってたり、
海岸が隆起したので牡蠣も取って食べてる。

一番最初の避難時には水源や食料の備蓄、
軽油や薪などの熱源、同等にトイレが重要だ。

避難所とかでは下水が流れないが、
町の人は便が山盛りで流せなくても便器で用を足す。

食糧や水源と同じく大事だが、穴を掘って炭と落ち葉を敷くなどの
縄文式トイレなどの知識を持った人がいればいいと思う。

便器で用足しは、若い世代はそうだ。

だが、魚の肥料だと言って海に向かって用足してる人もいる。

今後、キーになるのは住民がいかに分断されずに、
コミュニケーション取りながら、
その地域をどうしていきたいか考えることだ。

二次避難をしていて、すでにコミュニティが分断され、
仮設住宅は抽選であったり、一部の人なので、さらに何年もの
新たなコミュニティを作ることになる。

そのあとは居住区域に新しく家を建てた時に、
さらに新たなコミュニティづくりに迫られる。

もともと地域を守りたいと思っても、精神的に参ってしまう。

災害直後から3ヶ月間は草の根で支援をやるしかない。

炊き出しやってる人にうまく食材が届けられるのもいい。

現在地元の有力者が拠点となって支えている。

高齢化が進んでいるのは全国どこでもそうだが、
震災を機に土地を手放すのではと懸念している。

手放した土地を受け渡すのが大手の企業だったりすると
処分場とかメガソーラーになる。

コモンズ、共有財産という考えだが、その土地を愛して、
その視点を持って自然と調和して、手入れが出来る人の方が、
利用して儲けようという人より能登を守れる。

無責任な感じに聞こえるが、住んでない人間だから言える。

今、珠洲市が1万1千人で、
この推移で行くと4千人位に減るんじゃないかと言われている。

それは他の市町村も同じだ。

人が減ると言うのは、それだけ自然が残り原風景を残すことが出来る。

そうなればいいことでもある。

利益をと思う人は、地元の人達は置いてきぼりだ。

しかし今、そんな未来のイメージよりも明日のことしか考えられないはず。

外からの手助けがお節介にならないように気を付けよう。

去り際も大事。

支援する側は自己満足があるが、支援される方が基本的にしんどいのだ。

地球守 https://www.chikyumori.org/
土中環境 高田さん https://www.amazon.co.jp/dp/4863587007
ウィーアーワン北上 佐藤尚美さん https://www.heichinomori.com/%E7%A7%8...
激甚災害制度 https://www.bousai.go.jp/taisaku/pdf/...
創生ななお https:// patoria770

御祓川大学https://academy.misogigawa.com/
ほくりくみらい基金https://hokuriku-mf.jp/

花の種じゃなくて、苗を買ってもいいですか?あなたのサポートで世界を美しくすることに頑張ります♡どうぞお楽しみに♡