【妊活】ありがとう、友

妊活のツラさや大変さを素直に話せる友達は少ない

その中の一人に、ともちゃんが居る。

いっときは、ともちゃんも妊活をしていた。
先に妊活を始めていたわたしに、アドバイスを求めてくれたりもしていたけど、
どこかのタイミングで、「もういいや」と思ったらしく、
通院したりするのはやめたそうだった。
 
でもその後も、わたしが妊活を続けているのはわかってくれているので、
遊ぶ約束をしていても、その前に病院の予定が入っていたりすると、遅れてしまう可能性があることも理解して、優しく対応してくれていた。
 
その日わたしは、2度目の採卵の日で、
手術台に乗り、麻酔で眠り、
ひとり個室で眼が覚めて、
痛みの残る中、身支度をし、
ともちゃんの待ってくれているカフェに向かった。
 
病院の後に行くことは伝えてあったものの、
内容は話していなかったので、会ってすぐ、今日はどんなことをしたのか話した。
痛みは残るものの、無事に採卵を終えることができたので、わりと明るく話したと思う。
 
でも、話を聞いたともちゃんは、
「大変だったね、がんばったね」と言って、
涙を浮かべていた。
 
わたしは、泣かせてしまった!とは思わず、
なんだかすごく、嬉しくなった。
嬉しくて
やさしくて
あったかくて
心強くて
しあわせさえ感じた。
ずっとずっと
何度泣いても、自分の涙じゃ流されなかった
いろんなものを
ともちゃんの涙が
洗い流してくれた気がした

そのときは、ついもらい泣きするのを堪えるのに必死だったから、
ともちゃんの涙目に気づかないふりをしてしまったけど…

この人のことを
一生、大事にしようと思った。
 
ありがとう、ともちゃん

わたしが産む子には
このときのともちゃんの涙の成分が含まれていると思う。絶対に。
 

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#家族 #長男の嫁 #エッセイ

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