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死とはもう会えなくなること

※2019年7月2日に投稿した記事の再掲です。

死とはもう会えなくなること 会えるかもしれないと思うこともないこと/尾崎飛鳥

 私は人生において、ああもうきっと二度と会わないんだろうな、と思う人がたくさんいます。疎遠になってしまった人たち。でも、忘れてしまっているわけではなくて、時々その人たちのことを思い出すんです。今何してるのかな、元気かなって。会わなくなったからって、関係が完全に切れることはないと思うのです。お互いの人生で一度交わってしまった以上は、会わなくなった後もその後の人生に影響を与え続けると思うのです。そしてその人たちのことを、二度と会わないかもしれない、と思う一方で、いつかまた会うかもしれない、と思っています。生きていれば。

 生きてさえいれば、いつかまた会えるかもしれないと思える。それが、死んでしまったら、いつかまた会えるかもしれないと思うことすら出来なくなってしまう。

 生きているということは、希望です。人間、生きてさえいれば、いつか会えるんです。死んでしまったら、もう二度と会えない。記憶の中でしか会えない。あの人はもしかしたらどこかで生きているかもしれない、そう思うだけで、その事実だけで救われることがあるんです。

 だから、どうか死なないでほしいと思う。あなたは誰かにとっての希望だから。そして、私のことをそう思ってくれてる人もいると思うのです。私も誰かにとっての希望なのです。その人たちのために、私は生きようと思うのです。

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