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4.好きと嫌いと雨。

きみのみるせかいはなにいろ?

僕の視界と永遠に重ならないきみの視界。同じ世界にいると思っているのは大きな勘違いかもしれなかった。

傘にぶつかる雨の音が滲む信号機のいろ。地面に映る僕は、この世界に存在しているのか疑わしかった。

踏みつけて、切り刻んで、蹴り飛ばせ。

愛してないよ。

砂糖さえあれば幸せって補充できるらしい。晴れた空に責め立てられている気がするのは、そのせい?

きみとすれ違う瞬間だけが、好きだった。

離れていても、そばにいても、触れていても腹立たしい。ただ、すれ違う瞬間にだけ居たかった。その瞬間だけは、まるで愛しい恋人のような感覚に陥っていた。

(恋人が愛しいというのはイコールでつながらない。)


君と僕の世界。共鳴できたら嬉しいです。なにかが刺さってくれたらそれだけで幸せです。