見出し画像

30.いい休日。

 外に出たら暖かかった。
 大学の頃よく行って遊んでた駅に行って大好きな塩ラーメンを食べる。変わらない美味しさがそこにはあった。
 1週間前に「大丈夫じゃないだろうけど大丈夫?」とたまにこの駅で遊んだりした人からDMが入ってて、なんとなく「久しぶりに◯◯にきたよ」と連絡したら、たまたまその駅近くで働いてるらしく散歩がてら会いに行った。
 たった数分、会話しただけ。
 でも嬉しかった。今日の天気がそうさせたのかな。初めて「いい休日」を経験した。
 こんな簡単に小さな幸せは手に入るんだと思った。一人になれば小さな幸せが簡単に手に入るんだろうなとも思って虚しくなる。

 私を気にかけてくれる人がいて、物理的につなぎとめてくれる人がいて、そうやって死ぬのを延期し続けられたらきっと生きていけるのかな。
 今回、連絡をくれたのはその人だけだった。随分と疎遠になっていたのに。
 私が居なくなってももうだれも気にしない。連絡もこない。居なくなっても忘れられていくんだな、平気で生きていけるんだなと思ってますます存在価値が消えてく。関わる意味さえわからない。

 ごめんね。信じられなくて。過去の言葉も過去の愛も全て過去のもので、過去の瞬間は信じていたけどそれが現在まで維持されているとは思ってない。つど、言ってくれないと示してくれないとわからない。信じられない。

 ただ一つわかっていることは、前ほど私の存在はあなたのなかで、あなたたちの中で大きくないのだなということ。返信速度は愛に比例する。

 とりあえず今日はいい日だった。
 その幸せな気持ちは全く持続しないけど、いい日だったという事実がそこにある。
 私を気にかけてくれる人が、実際に一人いた。

君と僕の世界。共鳴できたら嬉しいです。なにかが刺さってくれたらそれだけで幸せです。