微熱
愛が、きみを、貫いた
あいが、きみを、つらぬいた?
紙芝居はおしまい、映画はエンドロール流れ、人生死が訪れる
静脈を流れるのは前世の記憶でしょうか
はじめましての終着点
夜だって輝いているから、死後もきっと輝いているよ
心のうわずみに残ったしこり
きみに訪れる死をかっさらってしまいたい
剥き出しの衝動が僕らを裸にして、過ちみたいに躊躇うきみは呪縛から逃れられないでいる
満月に酸欠で滴る間接キス
好きです、寂しくなったら触れていたい程度に好きです、冬は誰かに抱きしめられたい程度に好きです
特別すらあっけなく過ぎ去って忘れるくらいあっけなく死ぬんだろうか
感覚すら残らない体にまとわりつく香水が唯一の証拠だった
愛が、きみが、きみを、ぼくを、貫いた
きみが、ぼくを、つらぬいた
君と僕の世界。共鳴できたら嬉しいです。なにかが刺さってくれたらそれだけで幸せです。