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方舟とタイタニック

素人が箱舟をつくり、プロがタイタニックをつくった
 スティーブン・タイラー

2013年頃に、イギリスの国営テレビ局BBCの「トップギア」という自動車番組を見ていて、僕はこれをメモしたみたいです。
歯に衣着せぬ、遠慮ない論調が痛快な番組でした。
多分ですが、名門メーカーがあまり評価に値しないクルマをリリースしたか、逆に新興メーカーが素晴らしいクルマをリリースしたか、そんなシチュエーションで使われたのでしょうね。
表現が実に英国的皮肉に満ちているように感じますが、引用の形で使われたこの言葉を発したと思われるスティーブン・タイラー(エアロスミスのボーカル)はアメリカ人。
上手い表現で皮肉を使いこなす人は、どこの国にもいるのでしょうね。
さて、この言葉から、何かを教訓として得るとしたら何でしょう。
方舟は世界を沈める大洪水に直面しても機能して目的を果たし、タイタニックは氷山で沈み多くの死者を出す運命にありました。
方舟は手作りハンドメイド、タイタニックはプロが持てる全ての技術力を投入した当時最新のプロダクト。
己の技に奢るな、ということでしょうか。
あるいはタイタニックは、安全や強度よりも豪華絢爛であることに力のウェイトが偏った結果なのかも。
何かを形にしようとする時は目的を見失わず、質実剛健のスタンスも大事にしようと思います。

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