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評価のための努力

評価されようと思ってやる努力は
続かないし実らない

NHKの「100分de名著」という番組は、あらすじやエッセンスだけを伝えるのではなく、解釈の解説も伝えてくれる良い番組だと思います。
ちょっと前にやっていた、キャンベルの「千の顔を持つ英雄」も、興味深い内容でした。
番組の中で、ナビゲート役の安部みちこさんが発せられた言葉が印象的で、それが冒頭の一文です。
評価されたい欲求は、マズローの5段階欲求では下から4番目(上から2番目)の「承認欲求」です。
だから、人の持つ欲求の中では高次の欲求ですが、僕も「褒められたい」「認められたい」と思って何かの努力をするのは、なーんとなく空虚に感じる時があります。
生きていく中で、自分のことを他者に認められるのは、嬉しいことですが、いつかそれも達観して、「自分が自分を認めたらOK」の欲求領域に至るのでしょうね。
むしろ、そうあるべきだと思います。
他者からの承認は、誰かと比較して秀でた時に貰えるものと感じます。
○○さんにしてはよくやっている、という承認もあるでしょうけどね。
だから、自分が秀でていると承認される時、自分の周りには、自分より劣る誰かがいる、ってことになります。
それは全体最適を考えるとあんまり良くないのかもしれません。
誰かの自信を奪っているかもしれないし、能力を高めるより、根回しに軸足が置かれるようになったり、誰かの足を引っ張るようになったりしそうです。
自分が良かれと思ってやる努力は、努力に付きまとう悲壮感や心身消耗からも脱する気がします。
さてと。
そんな風に色々な方向へと思考を発展させてくれる番組は、とても有り難い機会と感じます。

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