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岸田奈美さんの講演会②

岸田奈美さんの講演会兼サイン会に行く日だ。


朝から、パチっと起きて、洗濯をして、
旅サラダで、ラッシャー板前の代わりである、
中丸君が南阿蘇まで行かされているのを確認してから、正義のミカタを観た。



会の途中で、お腹が空くかもしれないから、
早めのお昼ご飯を食べた。
白ごはんと、コストコで買ったおこげの入った
スープを食べた。
必然的に、お米を2杯食べたことになる。


すると、夫がのろのろ起きてきて、
「えっ!こんな時間から?」とびっくりする時間に、自分のワイシャツのためのおしゃれ着洗いを洗濯機で回し始めた。


振り返ってみると、この時点から、
若干、違和感があったのだけど、
とりあえず、夫には出発時刻を前日に伝えてあったので、様子を見ることにした。


なんたって、今日は絶対に遅れられないのだ。
私は早めに着いて、岸田さんの本を買ったり、
席の確保をしたかったので、開場時刻(開演の30分前)の5分前には着くように、
家を出るつもりだった。



家を出る予定の時刻ぴったりに、
玄関に2人ともいたのだけど、
夫が何も言わずに部屋に戻ってしまった。

忘れ物でもしたのだと思い、先にマンションの廊下で待って、すぐに鍵を閉められるようにスタンバイをした。


そしたら、なかなか戻って来なくて、
時計をみると、今出発したとしても、
乗る予定の電車に間に合わなくなっていた。


「ちょいー!」と、夫を呼びに家に戻ろうとしたら、何も言わずに、夫がどんと出てきた。


「乗りたい電車間に合わへんわ」と伝えると、
「えー」と言ったっきり、夫は黙った。

私も黙った。




ちくしょう。

以前の私なら、散々恨み言を言って、
相手を責め立てるのだけど、
3年ほど前に適応障害になってから、
相手の落ち度について、
ぐちゃぐちゃ言わないように心掛けているのだ。
  


ぐぬぬ。言いたい。
恨み言。



しかも、普段は、私の方がよく忘れ物をする。
中でも携帯を忘れることが多く、
携帯持たずに外出したことも何度もある。



私が忘れ物したとしても、夫は「あらっ」
と言うだけで、私を責めたことが一度もない。


無言で待って、なんてことない顔をしてるし、
ほんとになんとも思っていない。


そういう温和な態度を間近でみているので、
今回も、
「開演時刻には絶対間に合うから大丈夫」
と自分に言い聞かせた。

このイライラは、時間が経てば絶対なくなるやつだから、今怒ってはいけない。


乗る予定だった電車の、次の電車には乗れた。
開演までには、間に合うのは間に合うな、と
見積もっていると、手前の駅で電車が緊急停車してしまった。


「ただいま急病のお客様を介助するため、緊急停車しております。お急ぎのところ申し訳ございませんが、しばらくお待ちください。」



2人とも無言になった。
夫は私の焦りからくる、微かな怒りを空気で感じ取っている。

5分ほど待ったのだけど、まだ電車は動かなかった。いつ電車が動き出すか分からない。
待つという行為は、人を不安にさせ、
苛立たせる。


私「......これ、私、間に合わんとか絶対嫌。」
夫「うん。」
私「降りた方が早よつくなら、降りてタクシーで行く。」
夫「うん。」

私•夫「………。」






私「てゆか、さっき何をそんな、時間かかってたん?あなたのせいで遅れるかもしれへんやんか。」



このタイミングで我慢していた責める言葉が、
怒りとなって、ぼろりと出てしまった。


夫「羽織りが思ってたところになくて、探してて。ごめんね。」
夫は、よく家の中でものをなくす。


私が岸田さんのことを生きがいにしていることも、夫はよく知っているから、自分の非を認めて、すぐに会場までの道を調べてくれた。

夫「降りよう。」

私たちは、停車している駅で降りた。
咄嗟の判断だったけど、これがよかった。
と思う。
すぐに流しのタクシーを拾うことができた。



夫はなんとか、挽回しようと、道を調べて、
タクシーの運転者さんに色々いうてたけど、
結局全然伝わらずに梅田の変なところで
降ろされた。


そこから、早歩きで向かった。


早歩きの間も、終始無言だった。


会場には、開始時刻の10分前に着いた。
間に合った。
滝のように汗をかいた。

本を買う時間まであった。

入り口に岸田さんの本がずらっと並べられていた。
すでに持っていた本もあったのだけど、せっかくだからと思い、全部もう一度買った。

ノートとペンを持ってくるのを忘れていたので、ついでに、そこの本屋さんで買った。

店員さんに、
「すぐ使うから、ここで開けてもいいですか?」と了承を得て、開けた。

みると、買ったペンが赤色だった。

夫に、「慌ててたから、赤色のペン買っちまったよ。」と言うと、


 

「うわ、全部重要やん。」と言われた。




この時点で、さっき怒りに任せて、夫を責めてしまったことを、私はとてもとても後悔した。

次に岸田さんの講演の感想を書きます。


2023.9.16土曜日_2

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