シュガーホリック/sugarholic

このミルクに砂糖が融けるまで
君を味わっていたいの だなんて
戯れ言垂れ流してたんだよ シュガーホリック
カレンダーの何処が今なのか分からない僕です

冷めたマグカップの底に残った粉砂糖は
甘ったるくて邪魔、余剰の愛、優しさの残滓。
ザラついた感傷で喰い繋ぐハイエナには
果実の芳香と腐臭を嗅ぎ分けることは
出来ないのです

シュガーホリック、これは
母性に融かされた男の笑い話です
本当は最初から
温かくも甘くもなかったのでしょう?
血統書の無い野良犬には
アルミの器に注がれた憐憫を
四つん這いになってすするのが
お似合いなのです

シュガーホリック、
身に余るシアワセは豪華な皿に盛られた毒
僕の身体の抗体は幸福と不幸を読み間違える
みんなが「綺麗」と口を揃えて唄うものを
馬鹿のひとつ覚えみたいに「綺麗」と言えたら
人間はシアワセになれるの

シュガーホリック、君が僕の体温と言葉を
また思い出す時が来たなら
その時は僕に首輪を付けて 飼い慣らして
君の 犬 −モノ− に して、ね?

#詩 #現代詩 #自由詩 #退廃 #耽美 #場末

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