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私は骨の髄まで音楽を染み込ませたい

たまにイヤホンをかばんに入れ忘れてしまう。そんな「やってしまった」ときほど目に入るイヤホンをした人々。街を歩いていると、本当にたくさんの人がイヤホンをして音楽を聴いている。

ものすごい首を振ったり、手が動いている人はわかりやすいけれど、どんな音楽をどんな風に聴いているのかは基本わからない。でも音楽の聴き方っておそらく人それぞれのはずだ。『音楽』自体のジャンルが様々あることは知っているけれど、『音楽の聴き方』ってどんなジャンルがあるんだろう。

私がよくやる音楽の聴き方は『骨の髄まで染み込ませる』だ。その音楽のメロディ・リズム・ハーモニーのすべてが文字通り『骨の髄に染み込む』まで何日もその曲『だけ』を繰り返し聴く。通勤の往復2時間はその曲だけを聴いているし、昼休みのご飯を食べた後もその曲だけを聴く。家に帰ってご飯を作るときも掃除をするときもその曲だけを聴く。休日もその曲のエンドレスリピート。だいたい1週間ぐらいそんな状態を続けた後に、次の曲に移っている気がする。

こう書くとよく飽きないなと思うが、私がこんな聴き方をしてしまうのには理由が2つある。

1つは自分の中でぐっときたポイントがなぜ起こるのかを解明したいから。
最初の数回は自分の好きなポイントを味わう。その後はその好きなポイントを解明するために1つ1つの歌詞から声色、楽器の音まで注目して聴く。1つの楽曲は大体3分〜7分くらいだが、そこに詰まっている情報はそんな短い時間で追えるものではない。仕掛けられているものが巧妙で複雑なほど時間はかかる。それと同時に面白みも深まる。そこに歌い手、作曲者、編曲者の意図なども調べだしたらもう無限の考察地獄だ。地獄の果てにピアノで弾いたり、ドラムを叩くまでいくときもある。

もう1つは「踊る」という側面での聴き方もしているから。
ショーケースなどを作り込むときは1曲を何回も何回も踊り込む。このリズムのときに手の動きをこうしたい、この歌詞のときにこういう顔の魅せ方をしたい。何パターンものリズムのとり方、手足の動き方、顔の表情などを頭に巡らしながら踊っていたので、その癖が普段の音楽を聴くときにも出るようになってしまった。何回聴いても苦じゃないのもおそらくダンスをしていたからかもしれない。

こういう聴き方を少し前はmamamooの「HIP」、今はYOASOBIの「夜に駆ける」でやっている。めちゃくちゃおもしろい。少しずつ自分の身体にその音楽が染み込んでいっているのが心地よい。

まだまだ自分の知らない『音楽の聴き方』がたくさんあるのならやってみたいのでいろいろ調べてみたいな。


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