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ヒント|ビジネス

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ビジネスのヒントの詰め合わせです。 【参考記事】 竹村俊助さん 谷尻誠さん
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#マーケティング

マーケティングについて考える

「もちのえき」で販売している180円の餅を売ることに頭を悩ませている。 “たった”の180円かもしれない。 されど、その180円はあなどれない。 「理想的な空間を設計してほしい」という人と、「180円の餅が食べたい」という人は、実は全く別の層の人たちだ。 自邸の図面を収録した1冊5万円の本を作ろうかと思うけど興味ありますか?とアンケートをとってみたら一晩で1300人が手を挙げてくれたが、180円の餅は、これがなかなか売れない。w 全体の数で見れば、後者の人の方が遥かに多いは

ヒットと期待値の関係

映画でもアニメでも音楽でも、コンテンツがヒットする要素って、いろいろありますよね。 そもそも作品のクオリティが高いとか、時代に合っていたとか、話題性があったとか、いろいろあると思うんですけど。そのなかに「期待値」というのがポイントとしてあるような気がしています。 もしかしたらめちゃくちゃあたりまえのことを言いそうな気もするのですが、今日は「ヒットと期待値の関係」について考えてみようと思います。 「期待値以上」だったときにヒットする単純に言うと、期待値を上回ると話題になる

やっぱ「第三者の評価」がいちばんの宣伝になるよね〜という話

CMを見て「購入」にまで至ることが減った買いものの仕方が変わってきました。 たとえば本。昔は新聞広告で見て何の迷いもなく本を買うことがありました。本屋さんで偶然見つけてそのまま衝動買いということもありました。「あ、これおもしろそう」と思ってそのまま買うことが多かった。 でも最近は「Twitterで誰かがオススメしていたから」とか「口コミでおもしろいって聞いたから」というケースがほとんどになりました。本屋さんで本を見つけてもその場でAmazonのレビューを確認して高評価だっ

Twitter攻略の方程式を考えてみた

Twitter難しいんじゃないか説最近思うのがですね、Twitterってたった140文字だし誰でも気軽に始められるしすぐに使いこなせる簡単なメディアのように見えるのですが、実はとんでもなく難しいメディアなんじゃないか、ということです。 なんとなく、サーフィンに似ている気がします。サーフィンってただ海の波を見極めて、そこに乗っかるだけ。外から見ていると、誰でもできそうだし、誰でもうまくいきそうなんですが、いざやってみるとめちゃ難しいですよね(やったことないけど)。大きな波に毎

「どまんなかの価値」を提供しなきゃな、と思った話

このあいだ美容室で炭酸シャンプーを勧められたんです。 「抜け毛とかって気にされますか? いまだとプラス1000円にはなるんですけど、炭酸シャンプーにしてみませんか??」 「そ、そうですね。うーん、また今度にします……(申し訳ないな)」 みたいな会話をしたのですが、けっこう気を使いました。 もしかしたら本当に抜け毛を気にしてくれて、炭酸シャンプーが本当におすすめだったのかもしれません。でもなんとなく営業トークでおすすめしてるのかなー、客単価を少しでも上げるためにがんばっ

「それっぽいもの」がウケない

最近よく思うことなんですが、「それっぽいもの」がウケなくなってきたなーという話です。 「それっぽいもの」というのは、街中でたくさん見かけます。 たとえば、 ・芝生の上でラガーシャツの学生が肩組んでる大学の広告 ・空の写真に「わたしらしい毎日」みたいなコピーが載ってるマンション広告 みたいなやつです。 ネット上にもいろいろあります。 ・ぬるぬる動く「DXでベストソリューション」みたいなコピーの企業サイト ・「個性を活かせる職場です」「アットホームな雰囲気です」みたい

発信力を高めたいならSNS上に「人格」を生み出そう

 最近、WEBでの情報発信を多めにしています。  ツイッターだけでなくnoteでも思ったことや考えていることを伝えるようにしてから、フォロワーさんがよく反応してくれるようになった気がします。「いいね!」をしてくれたり、コメントをくださるようになったのです。  それは、「竹村俊助」という「人格」がフォロワーさんのなかに生まれ始めてきたってことなのかなと想像します。発信すればするほど、ぼくの考え方、性格、世の中の見方などが伝わっていき、「輪郭」がハッキリしてきたのではないかと

なぜ「売れそうですね!」は危険ワードなのか?

 本ができあがって、営業のみんなやまわりの人に見せていると「売れそうですね」と言われることがある。 「売れそうですね」  うれしい言葉だけれど、気をつけないといけない言葉でもあると思う。それは「売れそうですね」のあとに「自分は買わないけど」が潜んでいることがあるからだ。  試しに「買いたいですか?」と聞いてみると、答えに窮するような反応を見せる人もわりといる。(「買いますよ!」もおべっかだったりするので注意。そりゃ編集者本人に「買いません」とは言いづらいよね……。)

「ターゲット」を誰にするか問題

「年齢」「性別」で分けられる時代は終わった 今日はマジメにマーケティングっぽい話を。  会社に提出する本の企画書には「読者対象(ターゲット)」を書く欄があります。「20代の働く女性」とか「40代の男性リーダー」などと書くのですが、ぼくはいつもその欄を埋めるときに悩んでしまいます。  ぼくは「◯歳の男」「職業が◯◯の女」などとターゲットを決めて本をつくることはあまりありません。年齢や性別、職業などで属性を分ける時代はもう終わったと思っているからです。  では、誰をターゲッ

「差別化」という言葉を聞いたら疑え

 本の企画会議や打ち合わせで「類書は何ですか?」と聞かれることがある。  類書。ようは「この企画に似ている本はあるのか?」「前例はあるのか?」ということだ。おそらく、企画の良し悪しやおもしろさが自分の感覚ではわからない人が「担保として」聞いているのだろう。似たような本が売れているなら安心だし、そうでないならリスクがある、ということなのだろうか。  ぼくの知っているヒットメーカーの編集者は類書を一切見ない。似たような本を買ってきて研究することも一切ない。それよりも目の前の原