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アラフォー転職体験記:JTCからベンチャーへ

自己紹介

ご覧頂きありがとうございます。新卒で食品会社に就職し、アメリカの子会社に赴任。そのままアメリカで転職し駐在12年目に突入!

自分自身への備忘録も兼ねてアメリカでの体験や自身の考えをnoteに残していきたいと思います。同じ境遇やこれから海外に挑戦したいという方にとって少しでも参考になれば幸いです。

はじめに

最近、私はこれまでの20年のビジネスキャリアから大きな一歩を踏み出すことを決意しました。
具体的には、日本での典型的なJTC(日本型の伝統的な大企業)から、全く異なる業界かつベンチャー企業のアメリカ駐在というポジションに挑戦することにしました。

せっかくの機会なので、自分への備忘録もかねて経緯を記したいとおもいます。

会社に依存したキャリアに対する漠然とした不安

まだまだ日本の大企業(JTC)では、年功序列や社内の人脈が重視される傾向があります。感覚的には実力主義の評価制度が一周して(日本には合わないと認識されて?)、結局は年功序列に戻ってきているような気さえします。

例に漏れず私が新卒から務めていた会社も典型的なJTCで、経験や実績と登用がうまくリンクしておらず、いつか自分のキャリアが不可抗力的な要素で行き詰まるのではないかという不安を感じていました。

特にロスジェネ世代の私の上の世代のポジションが詰まっており、私自身が次のステップに進むためには順番を待たねばならず、5−10年という単位でポジションが空くのを待たなければならないという現実がありました。

そんな中、アメリカ人の同僚が転職を通じてキャリアアップしている姿を見て、私も会社に委ねるのではなく、自分のキャリアを自分の手で描くべきだと考えるようになりました。

そこで、転職サイトに登録すると同時に自分のビジネスキャリアを棚卸することで、 社内価値ではなく市場価値を知ろうと考えました。

転職活動の開始と見えてきた市場価値

サイトに登録してから間も無く、企業や転職エージェントからスカウトが届くようになりました。多い時には週に2、3回連絡が来ることもありました。

このプロセスを通じて、自分の経験の何が求められていて、どのくらいの職責や待遇にふさわしいのかが少しずつ見えてきました。

当初は駐在中で対面での面接が出来ない、駐在期間の自己都合だと帰任費用を出してもらえない可能性など色々リスクが多いため、スカウトを受けても面接に進むことをためらっていました。
しかしながら友人からの「オファーが出るまでは、あなたは選ぶ立場にはいない」というアドバイスを受け、それもそうだな…とまずは面接を受けてみることにしました。

面接を通じて、駐在員という現状を諦めてまで惹かれる案件は少なかったものの、少しずつこんなビジネスや役割があるのかと興味を持つポジションも見つかるようになりました。

転職の決断と新たな挑戦

そんな中、全くの異業種でありながらも、アメリカでビジネスを展開するベンチャー企業からスカウトを受けました。

最初は異業種だし、JTCとベンチャーでは企業文化も全く異なるし…と、見送るつもりでしたが、なんとなく話だけでも聞いてみようと思いました。

しかしながら、話を聞いていくうちに異業種ながらも求められていることが駐在11年間で経験してきたこと、それを前職では10年待っても得られないような職責で挑戦できるということに気づきました。またベンチャーならではのスピード感を、アメリカのスピード感に慣れた自分はむしろ心地よく感じたということもあります。

実際に選考に進みカジュアル面談を含めると合計5回の面談を経て、最終的にオファーをいただくことが出来ました。駐在中の転職は待遇面でも就労ビザの問題でも極めてハードルが高いですが、オファー内容はそれらのハードルをクリアするものでした。

別に無理して転職する必要はないと自分らしさを出し続けたことと、大切にしていることと譲れない部分をしっかりと伝えたことが結果的に良かったと思います。

そのお陰でオファー後に変な交渉の必要がありませんでした。初めての転職でエージェントも通していなかったので、待遇の交渉面で不安はありましたが余裕のある状態で転職活動を行なっていたことが良かったのだと思います。

しかしながらまさか本当にオファーが出るとは思っていなかったので、実際にオファーが出てから悩みに悩みました。40歳を過ぎてからの転職は色々とリスクがあるし、しかも異業種かつJTC→ベンチャーと企業文化もまるっきり異なる環境です。
正直かなりリスクはあると思いましたし、入社した今も思っています。

しかもキャリアに不透明感はあるものの、割り切ってしまえば安定したポジションです。これからお金がかかる娘たちのことを思うと、あえて危ない橋を渡る必要があるのかも分かりません。

普通に考えればやめておいた方が良いのはわかっていますが、最終的な決め手となったのは挑戦して失敗した後悔より、挑戦しなかった後悔の方が絶対に辛いという思いでした。

そして幸運なことに妻もこの考え方に賛同してむしろ背中を押してくれました。ずっと傍でJTC特有の論理に苦しんでいた私の姿を見ていたからかもしれません。
そしてこのオファーを受けることを決意しました。

仮に失敗しても転職は一回しか出来ないというルールでもないし、今までのスカウトから失敗しても今までのレベルには戻れるのではないかという思いと、失敗しても10年進んだ経験をできるならその失敗すらも次のキャリアの糧になるのではないかとも感じました。

まとめ

今回の転職を通じて感じたことは、自分の市場価値をどこで問うかということの重要性です。「何を」以上に「どこで」ということの方が重要なくらいなのかもしれません。

私の場合は「どこで」というのは日本かアメリカかということになりましたが、職種は同じでもより給与水準の高い業界の方が経験が評価されるということもあると思います。

転職活動自体に失敗はありません。なんか違うなと思えば転職しなければ良いのです。そういう意味ではキャリアに悩んでいる方々には、まずは気軽に転職サイトに登録してみることをお勧めします。

転職活動を通じて、自分の市場価値を知ると副次的な効果で今の仕事に対する心理的安全性が高まりますし、自身の経験棚卸を通じてぼんやりとしていたキャリアイメージも見えてくるかもしれません。

そうなってくると、いざオファーが出た時には自分の心が自然と何をするべきかを教えてくれるのかもしれません。


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