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姪の子二人はもういない 21128

姪の子たちの声が聞こえるたびに吠えてしまった…保護犬おかづ…


だってリビングのテレビに繋げてオンラインゲームしてるわけだ。しかも、しゃべりながら。「誰と話してる…?。さっぱりわからん…」


おかづはな、子供の高い声が苦手なわけだ。今まで接したことがほぼないだけなのだが…、少し聞こえるだけで吠えてしまう。とても敏感なのだ。

母さんは「しょうがないね~。おかづも遊びたいんやろうけど、テリトリー守らなあかんしなぁ。困ってるやろうなぁ…」と擁護してくれた。

父さんは「繊細で敏感な方が生き残るんちゃうか?野生なら…」と擁護かどうか分からんことを言ってくれる。


おかづは子供たちと離され、庭でプラプラ遊んでた。すると、車が停まる。ひとしきり吠えてしまった中から姪夫婦という人が現れた。いやいや…姪はしょちゅう会う人や。

「どうも、助かりました💦ありがとうございます…。二人ちゃんとしてました…?💦」と、いつもは馴れ馴れしいのに、きちんと母さんにお礼言ってる。

「そんなん全然…、ええ子やったよ。昨日ガチャやったもんね~」と子供たちに話を振ると、姪夫婦の来るのを待ってた二人は報告を始めた。

「これ見て~、あんな…ガチャでこれ出たんやでほんでな、後からな、またやったら…これ出た😳  かっちゃんはなぁ3回もやったんやで…😤」

「なんでや、おまえ300円の奴やったやんか…俺100円やで…😤」

「そうなん…。そうなん…?すごいやん。なんなんそれ…☺」

姪は受け流すのが上手だ。


まだまだ続きそうな二人だったが…、

それからすぐに「お世話になりました。また来ます」「バイバ~イ」と帰っていった…。

…………。

おかづは眺め立つ……。

帰った後、しばらく玄関を眺める…。

そして、二人の寝た部屋に行く…。
匂う…。
てくてくと歩き、匂う……。

……。

本当に居なくなったか確認しに行ってるのか、急に居なくなって淋しいのか、隠れてないか探してんのか、ほっとしてんのか。これはおかづに聞かないと分からない。

何度も何度も玄関に立つ…。

お見送りしたけど…また来るかもしれない…?

秋惜しむ靴音去りて尾は揺れる

秋を沁む尾は垂れここに靴は無し

秋を沁む靴音探し尾は揺れる

秋戻る靴音近し尾が回る


戻ってきた?
忘れ物かいな?


…歌月…

季語…秋惜しむ、秋を沁む、秋

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