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凡人が天才に勝てる分野が一つだけある。苦労を最大限に活かす秘訣

才能に恵まれた人(いわゆる天才)を見ると、
「どうしてあの人はそんなに簡単にできるのだろう?」と感じることがある。

例えば、楽器の才能。何の苦労もなく超絶テクニックを披露しているプレイヤーを見ると、その音楽に感動するより先に嫉妬をおぼえてしまうほどだ。
話術や運動も然り。

しかし、良きプレイヤーが良き先生かというと、必ずしもそうではない。
なぜなら、才能があるがゆえに、その技術を習得する過程で「どうやってできるようになったのか」を言語化するのが難しいからだ。


「どうしてできないのか分からない」と言い放った同僚

子供の頃から音楽が好きで好きで、成人後もアマチュアの演奏家活動を続ける人と一緒に働いていたことがある。
彼はモチベーション高く仕事に取り組んでいたけれど、教師としての評価は散々だった。
彼は、「楽器や歌が苦手な子を見ると、『どうしてこんなことができないんだろう』と思う」のだという。
それじゃあ教師という商売はキツいよね、と思うしかなかった。

コソ練ならぬ「あたりまえ練」には敵わない

もう一つ、才能ある人は、実は膨大な練習量をこなしている。
それは「コソ練(コソコソ練習)」ということでは決してなく、「好きだから」「楽しいから」やってしまうのだろう。
彼らは楽しみながら自然と上達しているため、そのプロセスを意識していないことが多い。

凡人が唯一勝てる分野、それは「教えること」

一方で、苦労して習得したスキルは、他人に教えるのが上手くなる。

なぜなら、自分自身がその過程で経験した困難や壁を越えるために、様々な工夫や試行錯誤を繰り返してきたからだ。

そのため、他人に同じスキルを教える際には、自分がつまずいたポイントや、それをどう克服したかを具体的に説明することができる。

「できない、分からない時期」の乗り切り方

さらに、苦労して何かを習得する過程では、モチベーションを維持するためのスキルも自然と身につく。

うまくいかないことが続けば、当然やる気は下がる。
自分がどのようにしてやる気を保ち続けたのか、どんな工夫をして学びを進めたのかを知っているからこそ、他人に対しても効果的なアドバイスができるのだろう。

苦手?それってチャンスじゃん!

一連の話から私のような凡人が学んだのは、「苦手なことはネタの宝庫」ということだ。

自分が苦手なことを克服する過程で得た知識や経験は、他の人にとっても貴重な情報になる。

例えば、「この方法を試したけれど失敗した。でも、この方法をとったら。うまくいった。理由はおそらく◎◎だろう」というような経験談は、多くの人に役立つだろう。

苦手なことに挑戦する際には「これは誰かに教えるための準備だ」と心の中で意識しておこう。必ずあなたはいい先生になる。


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