見出し画像

【マネージャー1年目の教科書】 最年少でマネージャーに昇格するも、全く結果が出なかったときの話

前回は「今だからこそ見つめ直したい”エンゲージメント”」というテーマについてでしたが、後半は自身のマネージャー時代の視点から書いていました。私自身、新卒で入社した企業では当時の最年少マネージャーとして部下を持っていました。ですので、今回は経験談も踏まえながら「マネジメント」について書いていこうと思います。

少しでも皆さまの参考になれば幸いです🙇‍♂️


1.名選手、名監督にあらず

マネージャーになりたての頃は正直、部下との接し方も分からず、チームで結果を出すことに苦悩していました。自分より年上の部下もいる中で、どうしても自分の成果にばかり気になってしまい、部下の成果に関心を持てていませんでした。

それまでは一匹狼的な感じで、自分の成果にだけフルコミットしてきたので実績は社内でもトップクラスだったと思いますが、自分一人ではできていたことも、チームでできるとは限らない。冷静に考えれば当たり前のことで、単純に自分のやり方を共有しても、考え方も経験値も生活習慣も全然違う人がコピーできるわけないです。当時はこんな簡単なことも分からないくらい悩んでいました。

そこで改めて自分に求められていることを認識して、判断の軸になるポイントを定めるところからはじめました。


2.チームとして最大の成果を出す

まず自分に求められていることはシンプルで、チームとして最大の成果を出すこと。そのためには自分が全ての能力に秀でている必要はなく、各々の長所を最大限活かし、弱点を補填し合うこと。そしてチーム全員が同じ方向を向くための明確な目標と戦略。ここを決めました。

スクリーンショット 2020-06-24 21.13.46


3.最高のマネージャーになるための8つの習慣

次に判断の軸となるポイントですが、私が参考にしたのはGoogleが提唱している、最高のマネージャーになるための8つの習慣「プロジェクトOxygen」でした。

①良いコーチであれ
②部下に権限を委譲せよ、マイクロマネジメントをするな
③部下の成功と幸せに関心を持て
④くよくよするな、生産的で結果志向であれ
⑤良いコミュニケーターであれ
⑥部下のキャリアについてサポートせよ
⑦明確なチームのビジョンと戦略を持て
⑧チームにアドバイスができるように技術的なスキルを磨け


特に私が意識したことは、この3つ。


②部下に権限を委譲せよ、マイクロマネジメントをするな
⑤良いコミュニケーターであれ
⑦明確なチームのビジョンと戦略を持て

⑦は先述の通りですが、②に関してはもともと自分+αくらいにしかチームを考えられておらず、どうしても自分のやり方を押し付けるような形になってしまっていたので、まずはメンバー1人1人を尊重し、チーム内でも役割分担=個々人の居場所を大事にしました

⑤に関しては、経営と現場の狭間にいる存在として、きちんと経営陣の考え方を現場に分かりやすく変換して伝えたり、逆に現場の意見を経営陣に提案したり、会社全体としてきちんと意思疎通がはかれている状態を目指しました。

ここからは私自身がマネージャーとしてチームの成果を最大化するために意識していたポイントをご紹介できればと思います。


4.自身の成果に責任を持つ

チームとしての成果を重要視するとは言いましたが、個人の成果を蔑ろにするというわけではありません。重要なのは、全員が自身の成果にきちんと責任を持つ状態をチームの基準にすること。他力本願、他責が一番ダメです。ただ「みんな自分の成果に責任を持とう!」と発信したところで、何も意味はありません。ではどうするか?

それはマネージャー自身が誰よりも自分自身の成果に責任を持つこと。チームで起こるあらゆる問題を自分事として捉えることです。部下はマネージャーの写し鏡だと理解することが大事だと思います。

スクリーンショット 2020-06-24 21.16.34


5.適切な目標設定とフィードバック

チームの基準が出来上がったら、次は適切な目標設定とフィードバックが重要になってきます。特に意識しないといけないのは「目標設定」。よくフィードバックを重要視する人も多いですが、フィードバックはあくまで結果に対してのリアクションであって、結果自体に影響を与えるのは目標です。だから目標設定には時間をかけてでも、部下とちゃんと握り合わないとダメです。高過ぎても、低過ぎてもダメ。ギリギリ届くか届かないかくらいの絶妙な目標を設定しましょう。


6.取り組む仕事に意味を与える

この目標設定・フィードバックの際に合わせて大事になってくるのが「意味付け」の部分。もちろん全員が全員希望する仕事内容に携われるわけではありません。ポジション次第では、ストレスのかかる場合もあるでしょう。そういう場合でも、部下の成長に関心を持って、いま取り組んでいる仕事に意味を与えることがマネージャーの役目だと思います。この際に部下の入社動機や今後のキャリアプランを絡めて、過去・現在・未来を一本の道で繋いであげるのが大切です。

スクリーンショット 2020-06-24 21.19.56


7.次のマネージャーを育成する

チームの成果を最大化していけば、それに比例して会社の成果を上がっていくはずです。ただ1人のマネージャーが見れるのにも限界があります。なので、最後の役目は次のマネージャーを育成すること

当たり前ですが、座学で勉強したからといって良いマネージャーが育つわけではありません。一緒に並走してあげる期間が重要です。ただ支援し過ぎてもダメ。権限と責任を持たせ、失敗しても自分でやらせてみる。それを見守るくらいの距離感が適切かもしれません。


今回は自身の経験談も踏まえながら「マネジメント」について書いてみましたが、いま振り返ってみても自分の中で価値観の大きな転換期だったと断言できます。自分1人で到達できるところなんて、たかがしれています。ぜひ基本を大事にしながら、自分なりのマネジメントスタイルを作っていただければなと思います。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?