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Instagramで同じコンテンツは何回投稿してもちゃんと結果が出る説、とその理由

こんにちは!vivit株式会社でInstagramの運用を担当しているしゅんです。今回は「同じコンテンツを複数回投稿してもちゃんと結果が出る」というテーマでnoteを書きました。データに基づいてその理由を紹介していきます。

Instagramの運用を長くやっている方からすると「そんなの当たり前だよ」と思われるかもしれません。しかし自分がInstagramの運用を開始した当初は、同じコンテンツは極力投稿しない方が良いという勝手な思い込みがあり、意外とこの認識は浸透していないのではないかと思っています。そんな方にとって、今回のnoteがちょっとした気づきになったら嬉しいです。

同じコンテンツを複数回投稿した実例紹介

早速、同じコンテンツを複数回投稿した実例を紹介していきます。下の写真はキャンプで役立つロープワークの動画投稿です。現在Instagramで投稿するとリーチが伸びやすいと言われているハウツー系コンテンツで、この投稿からエンゲージメントの重要指標とされる保存数をかなり多く獲得できました。これまでに計3回投稿しているので、各投稿の数値を見ていきましょう。

↑写真を押すと投稿画面にとべるので、投稿内容が知りたい方はクリックしてみてください。

この動画を初めて投稿した時のインサイトがこちら!注目していただきたいのは保存数(リボンマーク)・リーチ数・フォロー数です。

以前noteでも紹介しましたが、フォローされるという仕組みは、保存数をはじめとする投稿エンゲージメント(ユーザーによる投稿へのプラス評価)を多く獲得→Instagramのアルゴリズムによって高評価を受けリーチが伸びる→フォロワー外のユーザーの目に触れてフォローされるという流れになります。つまり保存数を多く獲得するほどリーチが伸びてフォロワーを多く獲得できるわけです。

上の投稿では9,001保存されて、337,101リーチを獲得し、結果720ユーザーの方に新しくフォローされるという結果になりました(ここでのフォロー数は投稿経由のフォローで、プロフィール経由でのフォロー数は省かれています。)この投稿の数値を基準に、再投稿時の結果を見ていきましょう。

この初回の投稿から1週間後に、全く同じ投稿(2回目)をしてみました。こちらの投稿インサイトが下の画像になります。初回と同様に保存数、リーチ数、フォロー数に注目してみましょう。

2回目は、4,708保存されて、268,068リーチを獲得し、結果482ユーザーの方に新しくフォローされました。初回と比べると-4,293保存、−69,033リーチ、−238フォローで、どの指標も初回の投稿を下回るという結果に。さすがに投稿間隔が1週間だと既視感が強く、エンゲージメントには繋がりづらいようです。

初回の投稿からちょうど2ヵ月後、もう一度同じ動画を投稿をしてみました。これが3度目になります。そのときのインサイトがこちら。

9,961保存されて、516,602リーチを獲得し、1,437ユーザーの方に新しくフォローされるという結果に。なんと全て指標において初回の投稿を大きく上回りました。

↑1〜3回目までの投稿を各指標ごとにまとめたもの。3回目の投稿が過去2回と比べて良い結果を残しています。

少し余談になりますが、以前のnoteで紹介した「保存の獲得数がリーチ数やフォロー数と概ね比例すること」が、この投稿からも証明されています。

期間をあければ同じコンテンツを投稿しても伸びる

ここまで実例を紹介したことで、「同じコンテンツを投稿してもリーチやフォローに繋がること」がお分りいただけたかと思います。ここでは割愛しますが、他のコンテンツを複数回投稿しても期待通りのリーチ数やフォロー数を獲得できました。一方で投稿間隔は意識する必要があり、最低でも1ヶ月〜数ヶ月あけたほうが実績に繋がるでしょう。ちなみに再投稿でも結果が出る理由に関しては、自分なりに考察して3つ挙げてみました。

この3つが複合的に作用して、2、3回目の投稿も伸びていると考えられます。最後に各項目について少し深掘ってみます。

①フォロワーは投稿者が思っているほど、投稿をちゃんと見ていないor見ても覚えていないから

そもそもInstagramをはじめとしたSNSは、空き時間に見ることが多い性質からタイムラインの投稿を流し見していることがほとんど。仮に数秒立ち止まって見られた投稿も、数ヶ月後に見たらほぼ初見としてみなされるのではないかと思います。また投稿の保存ボタンを押してくれたユーザーも同様に、保存ボタンを押していることすら忘れている可能性もあります。

つい同じ投稿することに対して罪悪感を持ちがちですが、さらっとしか見ていなかったor保存したことを忘れていたユーザーに思い出してもらうためなら、2回でも3回でも投稿して情報を伝える価値はあるかと思います。有益な情報ならなおさら投稿しない手はないです。

②新規ユーザーからは初見として評価してもらえるから

これは当たり前のことですが、初回投稿時にアカウントをフォローしておらず再投稿までの期間にフォローしてくれたユーザーにとっては、2回目の投稿が初見となります。アカウントを適切運用している限りは、基本的にフォロワーが伸び続けるので、新しくフォローしてくれたユーザーのためにも過去に共有したコンテンツは適宜再投稿してあげましょう。

③初回投稿時は興味がなくても、数ヶ月後に興味を持っている可能性があるから

3つ目は、個人的に一番重要だと考えている仮説です。今回のロープワークの投稿を例に解説していきます。

ロープワーク動画の初回投稿は1月19日(冬場)でした。冬場というとキャンプとしてはオフシーズンにあたり、ベテランのキャンパー以外はキャンプに行く頻度が激減します。これはすなわちInstagramなどのSNSでも、キャンプに関する検索や投稿に対するアクションが減ることを意味し、冬場の投稿はエンゲージメントが下がる(=投稿からのフォローを獲得しにくい)ことになります。

一方で3回目に投稿された3月19日(初回投稿の2ヶ月後)は、ちょうどキャンプシーズンが始まるという時期。これからキャンプを始める人たちや毎年キャンプを楽しんでいる人たちは、「どこのキャンプ場に行こう、どんなギアを集めようか」とSNSでの検索機会を増やしていきます。このようにキャンプへの関心が高い状態でロープワークの動画を見ると、1月よりも投稿に対して反応してくれる確率が高まり、たとえ数回目の投稿であっても新規フォロワーの獲得に繋がるわけです。実際に初回よりも3回目のフォロー数が多いのは、この理由に起因するところが大きいと考えています。

↑キーワード「キャンプ」のGoogleトレンド。冬場は検索数が最も少なく、春〜夏場にかけて上昇しています。

既に何度か投稿したコンテンツであっても、それが今のタイミングで必要とされる内容であれば、再度投稿することはユーザーファーストな施策だと言えるでしょう。

おわりに

今回は同じコンテンツを複数回投稿することに関する考察を書いてみました。各コンテンツを1度しか投稿していないという方がいたら、ぜひ反響の良かった投稿を中心にもう一度投稿してみてください。先で述べた理由から、結果として多くのフォロワー獲得に繋がるはずです。

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