見出し画像

23.05.13 子どもは社会からの預かりもの

・「子どもは社会からの預かりもの」という言葉が好きだ
いずれ自ら社会に巣立っていく存在としての子どもを、親は一時的に預かって育てているのだ、そのときが来たら社会にお返しするのだ、という考え方だ

今の社会は真逆で、親も周りも「子どもは親の所有物」という感覚が強いように思う
自分の所有物なのに自分の思い通りにならなくて、高いコストを払っているのにとイライラする
自分の所有物のことは気になるけど、他人の所有物のことはどうでもいい
子どもが何かよくないことをしたら、所有者である親の責任
親は自分がちゃんと育てなければと、重い責任を2人ないし1人で背負い、追い詰められていく

閉鎖的だなぁと思う
私はあまり、こんな世の中で子どもを産もうという気にはなれない
(まぁ他にも理由はあるのだけど

・私に我が子はいないけど、仕事で子どもをお預かりしている立場で、ある意味他人の子どもを借りて子育て体験させてもらっているなぁと思う
一時的に一緒に過ごして、愛情かけて子育てさせてもらって、最後は親にお返しする

私はこれで十分楽しいし、他人の子で十分かわいいし、むしろ他人の子だからかわいいんだろうな、と思う
これが我が子だったら、今の世の中、こんなに冷静に見守るとか辛抱強く待つとかできないんだろうな、と

・小学生のときに疑問に思ったことがある
養護施設に親のいない子がたくさんいるのに、世の中の大人はどうして「我が子」を新しく産むんだろう?
今すでにいる子たちを全員幸せにするのが先じゃないのか?
そんなに血のつながりが大事か?と

大人になって、そんな簡単な話ではないことはわかってきた
施設の子が不幸で里親に育てられる子が幸せとは限らないし、一度傷ついた子を引き取ることはまっさらな状態の子を育てるより難しい
でも未だに、私はわざわざ我が子を産み出すくらいなら、今いる子を引き取って育てたいと思っている

とにかく世の中の子どもが子どもとして愛情をかけられて、鬱になったり自殺したりせずに幸せに生きていってほしくて、微力でもそのお手伝いがしたい
その子が自分から生まれた子であるか否かは、私にとっては関係ない
この感覚もたぶん、「子どもは社会からの預かりもの」から来ているのだと思う

・つい最近こども家庭庁なんてものが発足したけど、子どもは家庭じゃなくて、地域で、社会で育てようよーと思う
親も親でない人も、「子どもは親の所有物」じゃなく「将来一緒に社会をつくる仲間」として、うちの子もよその子も関係なく、みんなで子どもを気にかけて、みんなで育てる社会になってほしい





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?