見出し画像

アメリカ・ドライブ 01 レンタカーの借り方

このシリーズでは、アメリカの都市間や都市内を移動する情報をお伝えします。今回はレンタカーの借り方と返し方です。

アメリカでの旅では、ニューヨークなど一部の都市を除きレンタカーが必要です。頑張って鉄道やバスを利用している日本人旅行者を見かけますが、せっかくの旅で時間を無駄にしていることになります。アメリカ旅行の際はレンタカーの旅をお勧めします。

注意:この記事に書かれたことはあくまで個人の見解です。記述や解釈による間違い、事故などに関しては当方は責任を負いません。あくまで自己責任での行動をお願いします。

事前準備

アメリカで車を借りるためには以下の準備をしましょう。
・免許証
車を運転するには必須です。免許証はアメリカのものでも日本ものでも大丈夫です。自動車免許証がないと米国内では運転できませんので忘れずに携行しましょう。たまに日本の免許証がなくても運転可能という記述を見かけますが、これは間違いです。免許証は必ず携帯すべきです。
・国際免許証
日本の免許をお持ちの方は、国際免許証が必要です。各地域の免許センターに行けば簡単に取得できます。その際は自分の免許証、写真、パスポート、支払いが必要です。私の経験上、1時間もあれば取得できます。国際免許証は1年で失効します。失効した国際免許証は返納しなければいけません。

空港のレンタカー・サイン

予約の準備

レンタカー会社の予約前に以下の情報を用意しましょう。
・レンタカーを借りる場所と時間
・レンタカーを返す場所と時間
・借りたい車種
・自分の情報(パスポート番号、会員番号など)

予約の前にいくつか注意点を記しておきます。

レンタカー会社について
アメリカにはハーツ・レンタカー、AVISレンタカーなど大手とバジェット・レンタカーなど中規模、地元の安い小規模レンタカー会社などが乱立しています。金額面で言うと中小の会社の方が圧倒的に安いのですが、レンタカーに関しては大手をお勧めします。以下、理由です:
・いざ事故に遭ったり事件に巻き込まれた際には、料金の安い会社は助けてくれません。自分は事故を起こさないと思っていてもアメリカには驚くほど運転の下手なドライバーがたくさんいますし、わざとぶつかってくる輩もいるのです。もし事故に巻き込まれた場合、すぐに対応してくれる大手レンタカー会社はとても頼りになりますし、安心です。
・大手レンタカー会社はレンタカー自体が新しく走行距離は少なめです。これは故障が増える前に車を売り払っているからです。これによりメンテナンスコストも減りますし、故障のクレーム対応も減ります。利用者から見ると故障の少ない車を借りられると言うことになります。アメリカは広大です。街の中で車が故障したら誰かが助けてくれます。ただ郊外に行くと1日に数台しか車が通らないような道も多数あります。そういう場所で車が動かなくなると命に関わる事態に陥るのです。リスク管理をしておかないとせっかくの旅行が台無しになるどころか死んでしまう可能性もあるのです。
上記の理由から、レンタカー会社は大手を選択してください。低料金のレンタカー会社を選ぶ場合は、上記のリスクがあることを肝に銘じて選ぶべきです。

ちなみに私は免許取得以来、日本でもアメリカでも20年間無事故無違反でしたが、先日ニューヨーク郊外で事故に遭ってしまいました。車は大破し動かなくなりました。その時車を借りていた会社はハーツです。ハーツに電話すると日本語通訳が登場し、私の説明を通訳してくれました。その後、速やかに全ての手配をしてくれました。私は特に怪我などがなかったので救急車の手配はお断りしました。事故の処理は処理チームがしばらくすると現場に到着するので、そのまま事故にあった車を放置してタクシーで行きたいところまで行っていいと言う指示でした。私は警察で簡単な事情聴取を受け、そこから2時間ほどかかるホテルにタクシーで送られました。私の乗っていた車や事故に巻き込まれた車などはそのままにしてタクシーでホテルに戻ってきたのです。私は翌日のフライトで帰国する予定でしたが、さすがに無理だろうとハーツレンタカーに電話すると、近くのハーツレンタカーに出向いてサインをひとつしてほしいというだけで、その後は帰っていいと言われました。レンタカー事務所に出向くと書類が用意されていて、事故にあったこと、車を放置した場所が間違っていないというサインをしました。以上で全てが終了です。事故は数台がからむ衝突事故でして、私も前方不注意などの嫌疑がかかっている可能性もありましたが、全てハーツと保険会社で対応するので問題ないと言われました。
これには驚きました。知人は低料金のレンタカーを借りて事故に巻き込まれ、長時間警察に閉じ込められ、その後裁判所に出廷し、多額の弁護士料を支払ったのですが、私はあまりにも簡単に全てが終了したのです。
この実経験からレンタカーは大手を利用すべきだと確信しています。

保険について
上記の私の経験から、保険には全て入っておくのがいいでしょう。全ての保険と言っても大した金額ではありません。数十ドルをケチって後で面倒になるくらいだったら全ての保険に入ってしまいましょう。海外で人身事故を起こすと何十億円という請求がやってきます。自分で事故を起こして怪我をしても病院代はとんでもない金額となります。その全てをカバーしてくれる数千円という金額はケチるべきではありません。

レンタカー会社の特典
レンタカー会社にはメンバー制度があります。これには入っておきましょう。無料です。一度入れば予約の際に会員番号を入力したり伝えるだけで個人情報を伝える手間が省けます。そして今までどこでどんな車種を借りているのか履歴がわかるので、予約の手間が省けます。
クレジットカードにはハーツやAVISのゴールドメンバーになれる特典がついている場合いがありますので、もしご自身のお持ちのクレジットカードの付帯サービスでレンタカー会社があれば利用しましょう。ゴールドメンバーの利点として、車のアップグレードや、借りる際に列に並ばなくて良いサービスなどがあります。私の場合は、空港で長い列に並ばなくて良いサービスが気に入っています。

予約

さあ、いよいよ予約です。
ネットの場合
1. 借りたいレンタカー会社のサイトにアクセスし自分の会員番号を入力します。会員になっていない場合は、個人情報やクレジットカード番号を入力しましょう。
2. 次に借りたい場所を入力します。具体的な支店名がわからなくても街の名前などを入力すると周辺の支店名が表示されます。借りたい場所の支店名を選びます。そして借りたい日時を入力します。
3. 同様に返却場所と日時も入力します。借りる場所と返す場所が違っても問題ありません。場合によっては乗り捨て料金が発生します。
4. 車種を選びます。すると金額が表示されます。ここで必ず全保険に入るようにしてください。
5. 支払い方法を入力し全てが完了すると予約が終わります。メールアドレス宛に予約詳細が送られてきます。
電話の場合
日本に支店がある会社の場合は日本語で予約可能です。日本に支店がない場合は英語となります。
オペレータに必要な情報を伝えます。とても簡単です。この場合も会員番号を持っているととてもスムーズに予約ができます。

空港など需要の高いレンタカーオフィスでは長蛇の列になることもあります。

レンタカーを借りる

<空港>
旅行者は、空港でレンタカーを借りるケースが多いと思います。小さな空港の場合、飛行機を降りるとレンタカー会社のカウンターがあるので、そこで予約番号を伝えパスポートを見せると鍵を渡してくれます。大きな空港だとレンタカー会社行きのバスやエアトレインが来るので、それに乗りレンタカー会社の駐車場に移動します。バスやエアトレインを降りるとレンタカー会社のカウンターがあるのでそこで予約番号を伝えパスポートを見せると鍵を渡してくれます。
鍵を受け取ったら、駐車場番号も教えてくれるので、その番号まで行き、その番号にある車に乗ります。

カウンターにはレンタカーを借りる客が行列を作っていることがあります。これは避けようがなくひたすら並ぶ羽目になります。これを回避できるのが会員サービスです。すべてのレンタカー会社や会員が対象ではないので確認が必要ですが、ハーツなどのレンタカーのゴールドカスタマーは、掲示板に自分の名前と駐車場番号が表示されているので、カウンターによらず直接自分の車に乗り込むことができることがあります。鍵は車についています。最近では、指定された区画の中に止まっている好きな車に乗っていいという場合があります。この場合は、自分が乗りたい車に乗れば良いです。

車に乗り、駐車場の出口に向かいます。その前に車が壊れていないかのチェックを忘れないでください。そしてミラーやシートの位置なども調整しておきましょう。ゲートを出るといきなり高速道路だったりするので、事前のセットアップは重要になります。さて、出発です。
出口ゲートがあります。そこで、もう一度身分証明書と予約証などを見せると後は自由に公道を走れるようになります。

<レンタカーオフィス>
街にあるレンタカーオフィスで車を借りる場合は、まずオフィス内にある受付に向かいます。そこで予約番号を伝え、免許証、国際免許証、クレジットカードなどを提出すると、すぐに鍵をくれます。車が駐車している場所を教えてもらい、自分の車を見つけ乗ります。街中だと受付のすぐそばに車があるのでわかりやすいですが、ラスベガスなどは受付と駐車場が離れているので、注意が必要です。そして駐車場から出る際も、何もなく出られる場合もあれば、駐車券が必要な場合もあるので気をつけてください。

レンタカーを返す

<空港>
レンタカーを空港に帰す場合は、レンタカー返却の看板に従えば簡単に返却場所に辿り着けます。返却口から入り、車を止めると係の人がきますので、予約証を渡します、簡単な車の点検をして終了です。保険に入っていれば傷がついていても関係なく帰って大丈夫です。
小さな空港では車を乗り捨ててすぐに出発ゲートがあります。大きな空港の場合は、バスやエアトレインに乗り換えて出発ゲートに移動する必要があります。

ハーツの返却入口

<レンタカーオフィス>
返却するオフィスに行くと RETURNというサインが見えます。ここに車を停めます。スタッフが来るので、レンタル時に貰った書面を提出します。簡単な車のチェックが行われ、返却は終了となります。保険に入っていれば、たとえ車に傷がついていても問題なく返却は終了します。

まとめ

アメリカのレンタカーのシステムはとても良くできていて誰もが簡単に車を借りることができます。そのためには事前の予約が重要になります。当日急な用事でレンタカーを借りようとしても車がなかったり待たされたりするので、予約は必ずするようにしましょう。そしてレンタカー会社のメンバーに登録していれば、毎回面倒な入力や説明が不要になることも知っておくべきです。

アメリカで車を運転するということは、常に事故が起きるリスクを伴っていることを忘れないでください。アメリカは日本ではありません。日本の常識やルールが通じないことがありますので、事前にアメリカの交通ルールなどはきちんと勉強しておきましょう。

ただ、上記のことをきちんとしておけばアメリカ旅行が数倍、いや数百倍自由になり楽しくなるはずです。是非リスクとメリットのバランスを鑑みながら充実した旅行を楽しんでください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?