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肉も魚も大好きな私がヴィーガンおやつを焼く理由

私はお肉もお魚も大好き。焼肉もお寿司も喜んで食べる。
でも、私が作るお菓子はヴィーガン仕様のものが多い。

ヴィーガニズムは完全菜食主義とも呼ばれ、あらゆる動物性食品や動物由来の製品の使用を避ける生き方を指している。選択する理由は人それぞれで、動物愛護や環境保護を目的とする人もいるし、自身の健康のためにという人もいる。

「動物性食品不使用」。
ということは、ふわふわのスポンジやコクのあるクリームを作るためによく使われる卵や牛乳、生クリーム、バターなどはヴィーガンおやつでは使わない。きっと傍から見れば、ヴィーガン食は制約の多い食事という印象が強いと思う。

心地いいから

じゃあどうして、ヴィーガンではない私が動物性食品不使用のおやつを作るのか。ついでにいうと、今では小麦もほとんど使わない。(ヴィーガニズムでは小麦は特に禁止されていない。)

スノーボール

一言で言うと、「自分の体が心地いいと感じる」から。

肉も魚も大好きと言ったけれど、実は私は牛乳やヨーグルト、バターやチーズなどの乳製品を摂りすぎると体調を崩してしまう。
さらにはパンやパスタなどの小麦製品も摂りすぎると、便秘になったり吹き出物がすぐにできたりする。
乳製品もパンも大好きなだけに、最初は辛かったな~(笑)
なんなら高校生のときまで将来の夢はパン屋さんだったし、大人ばかりのパン教室に中学生の時に通いはじめ、基礎クラスだけでなく一段階上のクラスも修了した。

それゆえに、ヴィーガンおやつを作り始めた当初の理由は「食べられない(正確には控えなければならない)」食品が多かったから。

でも作り続けているうちに、最初のきっかけが「みんなと同じものを同じだけは食べられないから」というマイナスな理由からであったことはどうでもよくなっていった。
むしろ今は純粋に、ヴィーガンおやつのおいしさや、体に負担なく甘いものを楽しめるという点、アレルギーや宗教的制約のある人たちもみんな一緒においしく食べられるという魅力にすっかり魅せられている。

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心地よさの秘密

私は小麦粉の代わりによく米粉をつかうのだけれど、米粉のヴィ―ガンおやつは本当に最強だと思う!(笑)
私の場合小麦を摂りすぎると、食べた後に体の中にはりついて重い感じがする時があるのだけれど、米粉だとそういうことが本当にない!
まず、食べた瞬間から違和感なく自分の体に馴染んでいく感覚がする。つくづく、やっぱり自分は日本人なんだなあ、お米と相性の良い体質なんだなぁと実感する。

そして、ヴィーガン仕様だともちろんクリームやデコレーションもオール植物性。メープルシロップや甜菜糖で甘みもちゃんとあるし、ココナッツミルクや水切りしたお豆腐でコクも出せる。
しっかりおいしい。それでいて食べた後はどこか心も体もすっきりする(ように私は感じる)スイーツ。それがヴィーガンおやつなのです。

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今私がヴィーガンおやつを作るのは、好きだから。純粋においしくて食べたいと感じるから。体が欲しているから。
何も我慢していないし、無理してるわけでもない。

大切にしていること

ヴィーガン食を少しずつ取り入れるようになってきて、ヴィーガンの友達と出会ったことで、それを益々身近に感じるようになってきて、個人的に大切にしていることがある。

それは、「ヴィーガン」という言葉を普段の会話において使用するときに、「○○できない」という言葉を一緒に使うのは極力避けるということ。
例えば「肉が食べられない」「バターは使えない」と言ったように、どこかマイナスな印象を与えがちな文脈で「ヴィーガン」は語られることが多いように感じる。

大学時代にヴィーガンの友達と出会ったときの私も、「ヴィーガンってストイックなイメージがあるから性格少しきつそう、、」とか、「彼らにとってはきっと肉=悪だから、肉も乳製品も大好きな自分のことも否定される、、?」とかとか、今考えると何の根拠もない勝手なマイナスイメージを少なからず始めは抱いてしまっていた。

でも、実際彼らと一緒に過ごしているといい意味でその第一印象は裏切られた。彼らは、自身がヴィーガンとして生きる理由や信念はしっかり主張しながらも、肉を食べる私たちのことを否定したことは唯の一度もない。むしろ、「あなたにはあなたの考えや意見がある」というスタンスで、一人一人の考えを尊重し大切にしてくれた。そして、例えヴィーガンであってもなくても「おいしい時間を共有すること」「共に幸せな時間を過ごすこと」は、本当に何の問題なく可能だった。

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だから私は、友達にプレゼントする時やイベントに持っていく時もできるだけ、「卵が使えないから」ではなく「卵や乳製品は使っていなくて~」というふうに、なるべく自然にヴィーガンおやつのことを話すようにしている。かつての私がそうであったように、ヴィーガンという言葉に対する心理的な壁が少しでもなくなればいいなぁ~という小さな希望も込めながら。

「ヴィーガン=ストイックな菜食主義者」というイメージを持つ人も多いためか、始めに「これヴィーガンおやつなんです」と言うと、その場の雰囲気が多少緊張することもある。(笑)
でも私がその魅力を楽しそうに話していると、周りの雰囲気もゆるやかになってきて、食べるころには皆、動物性食品不使用ということに驚きながらも純粋にそのおいしさを楽しんでくれている気がする。
あの瞬間が私はいつもすごくいいなぁ~と思うのです。

心と体の変化

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ヴィーガン食を取り入れるようになってから、体の声を聞くのが上手になったと思う。今自分がどんなものをどれぐらい欲しているのか、敏感に感じ取れるようになってきたし、普段は乳製品や小麦を控えているからこそ、時々ごほうび的に食べたときは、一口一口大切においしさを味わえるようになった。自分の体が心地よいと感じるコンディションに自分でもっていく力がついてきたように感じる。

肉も魚も卵も食べる。乳製品だって本当は好き。
そしてヴィーガン食も同じぐらい好き。
自分の心と体が心地よく感じることを、無理せず、ご機嫌なペースで生活に取り入れていけたら、それでいいんじゃないかなと思う。
それが幸せなんじゃないかなと思う。



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