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こんなに悲しくなるなら

夜空は曇り。
月も星も見えない。

性格的なあれなのかメンタル的なあれなのかは判断できないが、最近、夜、悲しくなる。
この世界でこんなに悲しいのは私だけだとか、私はひとりぼっちの夜をひとりぼっちで過ごすんだとか、悲しいことが頭の中でぐるぐる回り出して、頭の中から消えてくれなくなる。これが苦しい。

そんなことないよ、ってもう1人の私が悲しんでる私に言うのだけれど、悲しいのだからそんな言葉なんて頭に入ってこない。困った。

わけもわからず、ただ悲しいという気持ちに支配されてる時はだいたい布団の中で蹲る。
なんだか心にぽっかり、向こう側が見えそうなくらいの穴が空いて、そこから心臓や血液、脳までも出ていってしまうんじゃないかと思うこともある。必死にその穴を塞ごうとするけど、私の手では到底塞ぎれなくて見えない透明な血液が流れ出ていくのを感じることしかできない。

こんなに悲しくなるなら今日ずっと眠っていればよかった。
こんなに悲しくなるなら夢なんて語らなければよかった。
こんなに悲しくなるならいい子でいなくてもよかった。

しばらく布団で蹲っていると、私の体温が布団にも広がり、流れ出てしまった血液や脳みそなども戻ってきた、らしい。

大丈夫。私は大丈夫。

そう思うことにしながら、体を丸めて今日も眠りにつく。

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