種をまく人の季節
後鳥羽院が歌人でもある摂政太政大臣藤原良経をなつかしんで作った哀傷歌と言われています。
急逝した良経のことを唐土(もろこし)の仙人になって生を送っていると見立て詠んでいるようです。
「山人」は仙人を表し、「松浦」は昔唐土へ渡るところだった場所と「待つ」をかけて仙人になる船出を見送り帰国を心待ちにする心情と故人をなつかしむ気持ちを重ね合わせているということのよう。(丸谷才一さんの解釈を参考にしました)
故人を偲ぶ歌にさえも技巧を凝らし、凝らすが上に余計に偲ぶ想いの強さが感じられる歌なのだろうと感嘆します。
(毎度のことですが、今の時候に絡めたタイトルと本文の内容が全く関係なく申し訳ありません)
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