デザイン会社の組織づくり。目的からブレない施策にするために考えたこと。
こんにちは。rootのなーやんです。
rootでは、クライアントの事業成長を加速させるために、「デザイン投資活動」として社内の組織づくりも業務の一部として行っています。
その一環で、10月から新たな社内施策がスタートしました。組織づくりのプロであるHRパートナーの籔田さん(@a__yabu)にも監修いただきながら、チームで施策の企画・運用をしています。その中で得た気づきをnoteにしてみたいと思います!
社内施策は、習慣になるまでが長い…
どんなこともそうかもしれませんが、始めるのは簡単だけど、習慣になるまで続けるのが大変です。
特に社内施策に関しては、施策を推進する側と実行する側で温度差があることでハレーションが起きてしまったり、成果の数値化ができないので効果がわからないまま短期間で打ち切りになってしまったり。
今までの私にとって、社内の「ただの施策」から、習慣化し「組織の文化」になるまでの道のりは、明確なゴールや打ち手が見えないまま暗闇を手探りで進むようなものだと思っていました。
手探りの中でも施策を運用していくためには、進む方向性を示す「コンパス」 が必要だと、今回の経験を通して学びました。
目的からブレないために施策のコンパスをつくる
社内施策は企画後の運用をしていくことが肝心です。この「コンパス」は
運用する際に改善の方向性を建設的に話し合うための指針をつくることを指します。
どのように「コンパス」を作っていったのか、今回スタートした以下の施策をもとに書いていきたいと思います!
①施策が担う「適切な範囲」を決める
施策を行った背景としては全社のOKRがあり、その一つのKRとしてリモートワーク、クライアントワークで成果を最大化できる組織のしくみの見直しや既存制度のアップデートをするということが盛り込まれていました。
それを達成するためには、
小さな困り事や悩みを気軽に相談できるチームにしていくこと
リモートですこやかに働くために、オンオフのスイッチを切り替えられるようになること
が必要だと考えました。
小さな困りごとや悩みを相談できるようにするためには、「自分の今の状況を振り返って開示すること」+ 相談できる相手を見つけるために「メンバーの状況を知る」ことまで必要だと考えていました。
ただ、オンオフのスイッチの切り替えのために毎日行いたい施策であることを踏まえ、多くのことを詰め込まず目的を達成するために、最低限必要である「自分の今の状況を振り返って開示すること」のみにとどめました。
そして言語化した目的が以下です。
あれもこれもやることを盛り込まず、目的に対して最低限効果的なものに絞ることで、無理のない範囲を設定しました。
②「どんな状態になることがゴールか」を定義した
今回は、「日々のレポートを行う」という数値で効果が計りづらい施策だったので、どんな状態になっていれば目的を達成したと言えるのかを言語化していきました。
今回最終的に定めたゴールは以下です。
このゴールが過不足なく言語化できていることで、チームでの振り返りが感覚的なものにならず、「今の状態」から「ゴールとする状態」までに何が必要か、その差分を埋めるための対策を考えることができています。
③施策の目的とゴールを過不足なくドキュメント化する
① ~ ②で定めた施策の目的やゴールを、notionにドキュメント化し、メンバーがいつでも見れるようにしています。
誰が読んでも施策の意味を理解できる文章にしておくことで、運営メンバーも実行メンバーも共通認識になり、施策を振り返る時や迷った時に、ここに立ち返ることができます。
コンパスをもとに施策を運用していく
この①~③を行う過程で、施策の方針やゴールが明確になりチームの中の共通認識が出来上がってきました。それが詰まった③のドキュメントが「コンパス」となり、施策の運用をチームで行っていく際に役立っています。
とはいえ、私も最初からこれが「コンパス」になると理解できていたわけではありません。
社内への施策の振り返りを伝える際には「何が成果」で「何が課題か」かを伝えることに迷ってしまいました。するとチームのメンバーから「定めたゴールを参照すれば、成果と課題が見えてくる」ことを助言してもらい、「コンパス」の使い方をだんだんと理解していきました。
「目的からブレない」は日々のデザイン実践にも生きている
rootの業務には2つの軸があります。クライアントに今必要なデザインを行う「デザイン実践」と、今回紹介してきたようなクライアントの事業成長をより加速させるためのアセットを作っていく「デザイン投資」です。
今回の「デザイン投資」活動で学んだ考え方は、「デザイン実践」にも生きています。
この施策の企画を通した私自身の変化としては、
クライアントへの提案の際に「だれがどんな状態になっているか」というゴールを押さえた上で、手段であるデザインの提案を行うようになってきたことです。
当たり前のようなことではあるのですが、「なぜこのデザインが必要のか =(目的) 」は押さえられていても、「それを実現するにはどんな状態か( = ゴール ) 」をすり合わせないまま、デザイン提案を今までしていたことに気づかされました。
クライアントとも、今までよりも一つ上の粒度ですり合わせができるようになったので、提案するデザインも刺さりやすくなってきたと実感しています。
「デザイン実践」と「デザイン投資」の考え方や相乗効果については、こちらの記事でも詳しく紹介されています。
事業成長を加速させるためのアセットづくり「デザイン投資」にも興味がある方、ぜひrootの活動をチェックしてみてくださいね!
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