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子供の体操教室に、内なる上昇志向の発現を見る

5才の娘が通う体操教室を半年間、毎週見てきた。この体操教室はマットと鉄棒と跳び箱が主な種目で、毎回そのうちの1、2種を重点的に反復練習する。

その中でも特に跳び箱は最初からできる子はいない。子供達が日頃行く公園にも無いし、踏切板自体見慣れないから、日常の中で自然とできるようにならないからだ。加えて、なぜか手を横について横向きに飛び越えさせられたり、一度箱の上に手と足をつけた状態で止まるカエル乗りといった変わった練習があったりする。

自由に飛ばせてもらえない中でも、段々と踏切板を上手に飛べるようになったり、意味の分かりにくい飛び方の種類を、より自然に、綺麗にできるようになっていったりして、高みに昇っていく子もいる。逆にそうでない子もいる。その時間の子供の気の持ち様とそれを実現する力なんだと思う。言うなれば、上昇志向の実現力。

もちろん跳び箱には面白さを感じるが、鉄棒には全然興味なしという子もいて、子供によって何にこの上昇志向実現力が働くかは違う。運動全般ならどれでも高みを目指す子もいる。

一方、運動系はからっきしダメに見える子供が他の分野には凄まじいほどの上昇志向を発現するのかもしれない。例えば、美術系だったり、ダンス系だったり、記憶系だったり、計算系だったり、文章系だったり。周囲に強制されなくても、自然とこの上昇志向実現力が働いて、ぐんぐん高みに登っていく領域が子供には必ずある。

この話は子供だけではなく、大人にだって言える。チャレンジの先に喜びがあると無意識に理解できて、頑張れる領域がある。そんな場所を見つけて、そこに集中できる人は結果に結びつきやすく、結果が出るとやる気が更に出る。

人生って、とどのつまり、上昇志向実現力の在りかを知ることなのかもと思った土曜日の昼下がり。私にとってその場所はどこだ?

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