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4年ぶりに「思考の整理学」を読んでみた話

最近は、より思考をする時間が増えた。と言っても性格上何かしらを常に考えているんだけど。

主に仕事において、作業時間よりも思考時間が増えた。そんな中私の最近の特等席、コメダ珈琲の隅っこで「そういえば」と思い出した本があった。それが思考の整理学という本だ。

前職の内定者時代、入社までの目標とそれに向けてのロードマップを作成した。目標として「要点を掴む速度を上げる・社会人としての知を蓄える・新しい物事に柔軟に挑戦する」などと偉そうなことを当時の私は書いていた。

そして目標に対しての1つのアクションプランとして「読書とそれに対する要約・意見を採用担当に2週に1度提出する」を掲げた。

てなわけで本の選定に迷っていたところ、ジュニアリーダーでの活動でずっとお世話になっていた人から「読むといいよ」と紹介されたものがこの本だった。

<当時提出したレポートの一部>

思考の整理学


※図2が2つあるなど死ぬほどレイアウトが汚いこととまとめる能力の低さは大目に見てほしい。


折角だから、と改めて読み返してみた。正直なところ、読んだ当時はまとめながらも腹落ちしていなかったように思う。ただ、今となれば「ああなるほどな」となるような言葉しか出てこない。

先ほどのレポートの下に、当時の私が自分なりに大切だと感じまとめていたものを引用する。

1. 朝飯前 
思考の時間は「朝」とる。アイデアを出すには夜の脳でなく朝のすっきりした脳が適しているから。
2. 醗酵・寝させる
思考すべきテーマは醗酵させる。何故なら一度寝かせることで、そのテーマに接していない時間に周りにあるヒントに気づき、より良いアイデアが生まれるからだ。「見つめる鍋は煮えない」
3. カクテル・触媒
答えを出すためには、既に世の中に存在する知識や経験を化合(カクテル)し、触媒する。なぜなら新しいことを考える際、全て自分の頭からはでてこないからだ。すでに存在するものを結びつけることにより、新しいものはうまれる。
4. スクラップ・カード・ノート
前出のように、ヒントが転がる新聞記事・書籍・雑誌等は後回しにせずスクラップする。なぜなら後回しにすると情報が自分の中で変化してしまうから。また知識を集めるためにはカード・ノートを活用し、索引をつけてその知識を情報化する。
5. 整理・忘却・すてる
得た知識は自分の価値観に基づき、時にすてて頭を整理をすること。なぜなら知識を持つことが大事なのではなく、それをどう料理することが大切であるから。
6. とにかく書いてみる
大量にある材料をとりあえず書き起こす。なぜなら頭の中で考えても筋道は立たないから。まとめはそれから。
7. ホメテヤラネバ 
自分にも他人に対しても褒める。なぜなら、うまくいかないときにクヨクヨするのは、自信を奪い一番思考しづらい状態にするから。「否定=思考停止」を理解し、自分へも他者へも褒めることを習慣とするとよい
8. 垣根を越えて・しゃべる
異なるコミュニティの人と関わり、話す。なぜなら、専門が確立してしまうと関心は内側にしか向かないため、新しい創造を起こせないからだ。また何気なくしゃべる会話にヒントが隠されているためだ。


読む本は同じでも、読んだ時の背景や経験値によって得るものが大きく異なることがよくある。ちょうどこの時の私がそうだ。

「よし、寝かせよう」とコメダ珈琲の隅っこの席で6時間居座っていた私はお店を後にした。

眠らせたあとの案件は、眠ったままだ…ということもなく、確かに煮詰まっていたあの時よりも、より良いものになりそうだ。

なんとなくこの本を教えてくれたあの人へ、お礼の連絡をした。コロナが落ち着いたら金沢で会う約束ができた。



「本との再会」も面白いものだと感じた日だった。

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