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休職、22日目。水無月。
9時半に予約した歯医者さんに1分遅れで辿り着き、開院したばかりの診察室の声に耳を傾ける。先生が「今日私は17時半には出てしまいますので」「…」「本日もよろしくお願いします」などと話しているのが聞こえる。歯医者さんも朝礼ってするんだ。
予約したときは絶賛5時起きの生活だった。9時半だろうが何だろうが余裕余裕と思っていた。
3週間後、まったく起きられない人になっていた。次回も9時半だがどうしてくれよう。
勤め先から電話があったけれど治療中のため出られなかった。いつの間にかわたしの休職期間は残り1週間となっていたのだった。
GMの携帯にメッセージを送り親知らずを消毒される。朝から怪しかった口角が切れた。
治療後、帰宅しないで「こまさく」のいるペットショップに向かう。ポスター貼りばかりしていたのでしばらく顔をみていない。元気かな。その間に「シルバさく」もお家が決まり「こまさく」は1人になってしまった。
と思ったら、べそべその白いちびちゃんが登場していた。「しろひなさく」だ。
繰り返しになるけれど「さく」は桜文鳥の「さく」なのでまったく「さく」ではない。
「こまさく」はいつものように奥のほうで何やら忙しそうにしていたが、手前に来て顔をみせてくれた。
そのままショッピングセンターを漂っていたら和菓子屋さんに「夏越の祓いのお菓子はいかがですか」と声をかけられた。水無月だ! 買う!
会計までのあいだにいただいた黒豆茶がしみじみとおいしかった。すこし冷たくてほんのりと甘くて。今度買う!
歯医者さんを出てから30分以上経ったのでお昼にする。今朝は食べる暇がなかった。
夕刻に予約していた病院に電話をして早く行っても良いか訊く。仕事を休んでいるのに遅い時間にする理由が無かった。愚か。
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薬をね、元に戻すことになりました。
どうも調子が出なくて。
1か月くらいかけて別の薬に変えたけれど、完全に切り替わって以降、ゆっくりと、しかし明らかに元気がなくなってきた。
そんなことってあるんだなあ。
まあでも試してみなければわからないしね。
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明るいうちに病院が終わるのはいいものだな。
段取りが悪くて1日外出になってしまったけれど、それはそれで良いのかもしれない。わからない。何しろ元気がないから。
休み始めて一時的に上向いた瞬間もあったように思うけれど、もはやそれも思い出せない。
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図書館で長らく借りたままの本がある。読めない。返すしかあるまい。
試験まで1週間を切っている。勉強していない。
ここ数年のあいだに、申し込んで受けることのできなかった試験はこれでふたつめ。2敗。
ジムしんどいけど行くと多少は元気になる。たぶん何かしらの効果があるのだと思う。それは例えば薬を飲むと何かの神経伝達物質が増えたり減ったりするみたいなさ、グミを噛むとセロトニンが出るみたいなそういうやつ(←アンメット)
「たい焼きここに置いてもいい」
「いいよ、どすどす」
「何してるの」
「たい焼きのなめろうを作ってる」
「たい焼きのなめろうを作ってる?」
「うん」
「それはそれは」
「どすどす」
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