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大丈夫、就職しないで働くことは怖いことじゃなかった

これは、コロナの影響で今まで向き合ってきた仕事環境が大きく変わってしまって不安を感じている方へ向けて書いたnoteです。

小さい頃の私は、大人になったらできるだけ有名な会社に入って、安定した給与がもらえるキャリアウーマンになるのが夢でした。
でも実際に大人になった今は、ドイツの小さな町で開業して個人で事業を営んでいます。

今年、コロナウイルスの影響は世界中に広がり、各国の経済にも大きな打撃を与えました。
この影響で仕事を変えたり、手放さざるを得なくなったりした方も沢山いらっしゃったことと思います。

今までやってきたこととか目指してきたものから離れるのって、金銭的な先行きも不透明で、怖くて不安な感じがしませんか?

実は昔の私もそう感じていたひとりです。

私はこれまでの人生に2回、仕事とそれを取り巻く環境が大きく変化しました。

新卒で入りたいと思っていたのは都内の医療関係でした。
高校受験の頃から将来の目標を考えていたし、何の迷いもなく進学してその道を目指してきました。

でも勉強しているうちになんだか満足してしまったというか、その職業の現実を知って、もっと別の分野に興味が出てしまったんです。

それがMCナレーターの世界。

その為には、大学院に通いながらパートタイムで働いていた医療系の職場を退職し、フリーとして開業する必要がありました。

仕事自体には魅力を感じるものの、フリーで働くことは当時の私にはものすごく未知数で不安でした。
でも、この仕事をしたいなら受け入れざるを得ない現実。

しかもそれまでは就職することが当たり前にという環境にいたので、「フリーランス=会社に所属することができなかった人」という失礼なイメージまで持っていた始末!

月々の収入も安定しないし、これまで学費を払ってくれた両親には申し訳ない思いもあって、決断するまではとても悩みました…

それでもだめだったら引き返すことも考えながら開業し、仕事が入らない間は実家でお世話になったり、貯金を崩したりしながら過ごした下積み時代。
(仕事なさ過ぎてお金を借りて旅行にものすごく行きました。)

正直辛かったので戻りたいとは思いませんが、でもひとつひとつもらえるお仕事が新鮮で楽しかったことは覚えています。

そこから3年程経って、幸いなことにお断りしないといけない程のお仕事が入るようになりました。 

フリーランスは(あたりまえですが)属せなかった半端ものではなくて、自分自身の価値を武器に、責任をもって、でも自由に山も谷も受け入れて働く人達でした。

生活するのに充分な収入も得て、この道を選んで良かったと心から思った瞬間でした。

でもやっと仕事が安定した矢先、2度目の転機を迎えます。
付き合っていた彼(現在の夫)が海外転勤になり、結婚して一緒にドイツに移住することに!

私の仕事はセレモニーホールやスタジオなどの現場がほとんどだったので、これまでの仕事を続ける事はできなくなります。

行くといいながらも本当に辞めていいのか正直迷いもあったので、もったいないと引き留めてくださったマネージャーの言葉は今でも強く心に残っています。

結局あれよあれよという間にドイツの地に立っていましたが、そこからまた辛い時期が始まります。

ドイツで同業の事務所に行くも、現地の言葉が不自由な私に席はなく、自分が何者でもないと言われているような不安感に襲われました。
SNSでやり取りする同期の仲間たちは、着実にキャリアを積んで新しい活躍の場を見つけていくのに…!

1回目はも2回目も、イメージしていた未来像から外れることが不安で、それまでの環境に執着していたんだと思います。

その後MCナレーターの仕事を手放すことで、ファッションという新しい世界から必要としていただくようになりました。

今も話す仕事は大好きなので、規模は縮小しましたがオンラインでボイスオーバータレントとしてのお仕事も続けています。

でも収入の要としては、ヨーロッパのファッションの魅力を届ける小さなセレクトショップのディレクションがメインに。

子供時代、いや大学時代の私だってこんな未来を想像したでしょうか⁉

もちろん道を変えた先に必ずしも成功の保証はないし、どんな道にも努力が必要なのは確かです。

実際振り返ってみて大変じゃなかった訳ではないけれど、フリーランスは怖いことじゃなかったし、会社員をやっていたら絶対に知らなかっただろう知識を得ることができました。
まぁその分、私は会社員の世界を知らないんですけどね。

職種が変わることも、まだちょっと未練はありますが、前職だけ続けていたら知らなかっただろう楽しさも知りました!

新しい世界に足を踏み入れると、そこにも世界がちゃんと広がっています。
手放した分、また違う何かを得るだけ。

見えない事が怖かったけど、怖がって立ち止まっているよりがむしゃらにでも頑張って進んだ方が良かったこと、過去の私に伝えてあげたいです。

私のこれまでは皆さんの今置かれている状況とは全然違うかもしれません。
でもこの経験が、皆さんが何か考えるきっかけになれば嬉しく思います。


最後まで読んでいただいてありがとうございました!

サポートありがとうございます!いただいたサポートは、今まで以上におもしろい食べ物にチャレンジして、noteとして様々な食文化を広めるお手伝いをしていきたいと思います!