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追い込まれた行く末に荒技で人見知りを卒業できた話

バリ島へ母子移住をした時の体験を交えながら、私達親子にとって、人とのコミュニケーションがいかに最重要項目であったか、そして人見知りを卒業するために取った行動についてお伝えします。

実際、母子移住はどうだったかというと、ここでは書ききれない数々のハードな問題と直面しながら、たくさんの愛に救われました。おかげで南国特有の空気感も手伝い、充実した最高の子育て期間を過ごせました。我ながらパチパチパチ(号泣)。いろいろありましたから…。

私という人間は、大勢の集まりが大の苦手で、人の輪に飛び込むなんてとんでもないザ・人見知りでした。学生時代は教室のカーテンに包まれて過ごしたいと思うくらいに話しかけ辛いオーラを発していました。失礼な話、他人に興味を持てずにいたのだと思うのですが、これまでは自然と繋がった内側の人間とだけのお付き合いにとどまっていました。当時はそれで十分満たされていましたので、新たな出会いに対してとても消極的でした。

しかし!!
そんな甘ちょろい考えで、海外移住生活がうまくいくはずがありません!

子供の学校のこと、健康面や予期せぬトラブルへの対処など、見知らぬ土地での生活は心配事の連続です。現地の言葉だってあいさつ程度の知識しか持ちあわせていなかった私は、あらゆる心配事を自分一人で対処できるほどタフな人間ではありませんでした。子連れひとり親となると、病気をしていられない緊張感と毎日戦うことになります。もし、これまでのように人見知りを肯定して出会いを楽しまずに孤独を選んでいたとしたら、移住生活は長く続かなかったでしょう。異国の地で母子だけの生活をする以上、現地で頼れる繋がりを作ることは絶対に必要なのです!

娘と私が安心を手に入れるには、まず私自身が変わるしかなかったのです。

今更ではありますが、

人見知りを卒業します!!

心に固く誓いました。しかしどうやって人見知りを卒業するのでしょうか。

奥さん、聞いてください!八方美人作戦です。「愛想が良い」ことは私の強みでした。愛想を武器に、ママ達の集まるオーガニックマーケットやサンデーマーケットなどに行っては「はじめまして!」と満遍の笑顔で話しかけ、あわよくば連絡先を交換しました。最初のうちはおどおどしていましたが、いつしか慣れるものです。人ってどうにかしなくちゃならない状況に追い込まれると変われるのですね!

ウブドのあちこちで開催される週末のフードマーケット

そんなことを繰り返しているうちに、初対面の人に話しかけることへの恐怖心が少しずつ消え、むしろ楽しんでいる自分がいました。他人からどう見られるかという余計なプライドを捨てて、自分には出来ないと信じ込んでいた殻を破ったら、晴れて人見知りを卒業することができました

勇気を出して人見知りをやめると、しだいに他人へ興味を持つようになりました。友人が1人増えると、紹介でまた1人また1人と知り合いの輪が広がっていきました。おかげさまでお茶やごはんに誘われることが増え、お付き合いを続けていくうちに、悩みを打ち明けれる関係性も築けるようになっていました。弱音を吐ける相手がいるかいないかで、生活が大きく変わるのです。

バリ島は人の流動性があり、旅人や移住者に対してウェルカムな空気がありました。在住の方達は、来たばかりの私達親子を快く受け入れてくれて、信頼できそうな人を紹介してくれたり、困ったことがあればいつでも言ってねと声をかけてくれました。彼ら彼女らの優しさを思い出すと涙が出ます(うっ)。

たくさんの新しい出会いを通して、人と交流することが心の底から楽しく思えるようになりました。持ち寄りごはん会にお呼ばれするようになった時は、嬉しかったなー。そこでも新たな出会いがいくつもありました。ちなみに無理をして友達を作ろうと構えるのではなく、顔見知りになっておくことが大事だと思います。

持ち寄りご飯会の定番料理①ドーナツ
持ち寄りごはん会の定番料理②巻き寿司


私の武器その2もありまして、それは料理でした。「ごはんは人を繋ぐ」は本当で、元人見知りの私がまだ親しくない出会ったばかりの人を「良かったらウチにごはん食べにきませんか?」と誘えるようにまでなれたのです!送信ボタンを押す親指が震えましたが、ごはん会を通して人と人を繋ぐ側にも回れました。

日本に居ると、生活で困ったことがあれば市役所・区役所など地域各所に頼れる先があります。言葉さえ通じればどうにかなるでしょう。一生、人見知りでいたとしてもそんなに問題はないと思います。

しかし、海外での生活をきっかけに人見知りをやめざるを得なかったことで、結果、プラスになったことの方が多かったです。人付き合いの幅が広がり、趣味や価値観が違う人との付き合い方を覚えました。また、子育てを今まで以上に楽しめるようになりました。気になることはどんどん人に質問するようになり、より正確な情報収集ができました。電話でアポイントメントを取ることは今でも苦手ですが、実際、顔と顔を合わせた時に、なぜかワクワクするようになったのです。完全に脳がバグってしまいました。


以上をまとめます。私見ですが、人見知りを卒業するには、コンフォートゾーンを抜け出す覚悟を前提に、

・八方美人作戦(存在をアピール)
・渾身の勇気をふるって話しかける(相手は人間だから!)
・連絡先をゲットしてその場で終わらせない
(→その日のうちにお会いできた喜びメールなりLINEなりを。マスト。)

人見知らない人にとっては当たり前とも言えるフツウな行動でしょうが、人見知りにとっては三大苦行です。乱暴な提案になりますが、もうね、この荒技で勢いを持って突破する他ないのです!演じてでもいいので早く慣れてしまいましょう。出会い=楽しい!感情が生まれてくればこっちのもんです。

初見の人に対しての緊張が少しでも減ると、プライベートだけではなくお仕事にも良い影響が出ると信じています。

最後に、人見知りでいることは決して悪いことではないと思っています。無理は禁物です。ただ、もし私と同じように人見知りをやめたい方がいらっしゃるのであれば、元人見知りとして応援しています。

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