出張後泊、悔いなしの仙台
最高のアクセスだけど、私の周りの行った人々は「あんまり観光するところがないから日帰りでよかったな」と口をそろえて言う、でお馴染みの仙台。
じゃあいっそ松島も伊達政宗もなしで、スーパーコンパクトかつ買いたいもんと食いたいもんを巡りに巡ってやるよ!という旅のきろく。
今回は社内のイベントがあり、金曜午後から仙台へ。「もう泊まって遊んでいっちゃってよ!」という文句なしのスケジューリングに甘えて、もちろん後泊した。
ちなみに会社の人との飲み会で牛タンはちゃっかり食べた。専門店ではないのであまり期待していなかったのだが、桁違いに柔らかくおいしかった。東京で食べる牛タンを「あんなペラペラなのは牛タンじゃない」と地元の人が言い切っていた意味がよく分かった。
8:30 村上屋餅店
まずはどーーしても食べたかったづんだ餅目当てに、村上屋餅店へ。こちらでは「ずんだ」ではなく「づんだ」。
相当並ぶとの前情報があったので、9時の開店時間に合わせて30分前にお店に到着するとすでに5名ほど並んでいる!(おなかが空きすぎて様子を見に行ってみたが、誰も並んでいなかったら先頭に並ぶのは恥ずかしいな…と思っていた。ほっとした。)
運よく1巡目で入店でき、空きっ腹に念願の三食餅。
「はいはい、づんだがおいしいんでしょ。」と思ったら、個人的には濃厚なくるみだれが衝撃的においしかった。最後まで楽しむためのお漬物と隅々までたれを掬い食べるためのスプーンがついているあたり、有難い。
食べている間にも、地元の方であろう持ち帰りの客も絶えず訪れていた。当たり前だが、お餅を3つも食べているので相当おなかに溜まる。おやつに来てたら結構厳しかったな…。朝一が正解。
9:30 メゾンシーラカンス
羽生結弦さんが手土産にしたことで話題のメゾンシーラカンスの最中。萩の月!笹かま!などの定番もいいが、旅先でお土産を選ぶときは「この店でしか買えない」という品を求めることが多くなった。プレミア付きの方が渡す時に話のネタにもなるし。
お餅を想定よりもスムーズに食べられたので、こちらも開店30分前に列に並ぶ。並んでる途中にキッシュの試食をくれるホスピタリティ。結局買うのは最中なんだが、ひとり旅だとこういうほっこりした気持ちは余計に嬉しい。
最中自体は塩っ気のあるバターが中に入っており、甘じょっぱ×バターという大層危険な味だった。
ホテルは適当に楽天でクーポンが出てたから予約したのだが、餅屋からもメゾンシーラカンスからも近かった。動線完璧かつ11時チェックアウトなので、いったんホテルに戻って小休憩。
11:30 ankoya駅前店
ホテルからお店に向かい歩いていると、上空にブルーインパルスが!この日は東北のお祭りが大集合する東北絆まつりの初日だったみたいで、初めて訪れた地だが街全体からそわそわした空気を感じ取れた。
午前中にも関わらずこの日3度目の列並び。このむちっとラップで包まれた四角いどら焼きが整列する姿は、何とも言えない愛嬌がある。
まだ観光は続くので、明日の朝ごはん用に冷蔵以外の3つの味(あんどら、くるみどら、バタどら)を購入。どうやら仙台ではバターとあんこは鉄板のようだ。
12:30 せんだいメディアテーク
ギャラリーやスタジオ、図書館など芸術のハブの役割をする公共施設。その外観の美しさから一度は拝みたいと思っていたが、ようやく訪問できた。
公的な施設って逆に日常生活から遠い存在になりがちだが、ちゃんと生活に根付いている感じがした。東日本大震災の記録を対話や定点観察など様々な方法でアーカイブされていたのもこの土地ならではだったし、意義をなす素晴らしい活動だと思った。
特に1階の本屋+ショップはラインナップが最高で買いたい本が山ほどあったが、後泊なので仕事の荷物諸々が重く断念。代わりに最高にかわいい陶器の置物に出会ってしまい、速攻でレジに持って行った。犬は苦手なんだが。
13:00 カフェモーツァルト アトリエ
メディアアークからとことこ歩いて、川沿いにあるテラスが素敵なカフェモーツァルトアトリエへ。
階段を降りると店内はアンティーク調の落ち着きある空間。座面の低い椅子に腰かけて外を眺めながら、年度明け忙しくてこんな優雅な時間最近取れていなかったことを思い出す。
そして、料理を待つ間ついに積年の夢であった「 仙台で伊坂幸太郎の本を読む 」をかなえることに成功した!(悩みに悩んで持って行ったのは、残り全部バケーション。旅だから。)
14:30 仙台駅
駅のお土産屋さんは大賑わい。ひやかしてたらTHE定番モノも魅力的に見えてしまい、結局萩の月と笹かまを購入。
超コンパクトをモットーに楽しんだこの旅も終盤。新幹線の時間まで駅を散歩していると、見るのを諦めていた伊達政宗像がよくわからない行き止まりに!いた!本当にこれで悔いがなくなってしまった。
駅ではスタバのフラペチーノなんて飲んでる人はおらず、帰路につく人もこれから祭で賑わう街に繰り出す人も片手にはずんだシェイクを持っていた。非常に魅力的だが、新幹線は意外と寒くて体を冷やしがちなので私は泣く泣くスルー。
だが知っている、池袋にもずんだシェイクスタンドが佇んでいることを…。と思ったら、今年度でアンテナショップは閉店とのこと。
悔いはない。だけど、どこか穏やかな空気が流れるこの街を今度は目的もなく歩きたいな、と思った。
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