アラフォーのおっさんがトレンドに敏感すぎるのはイタイ
(この記事を読んでほしい人:30-40代の私服に自信のない男性)
(所要時間:5~6分)
皆さん、ご自身のファッションセンスに自信がありますか?
ここで読むのやめようと思ったそこのあなた!!やめないで!!w
ファッション業界19年目の私が、センスがあればいいってもんじゃないよっていう話をします。
ファッション企業にはファッション好きな人が集まります。毎日WEBや雑誌でトレンド情報に触れ、海外のコレクションをかかさずチェック。仕事の後も自宅で好きなファッションコンテンツを読みあさり、今イケてるブランドの服は借金してでも買う。今も昔もファッションオタクがとっても多いです。
では、私はどうかというと、実はそこまでではない。服は好きだが、借金してまで買いたいと思っていない。プライベートは他の趣味に費やしたい。前述のオタクがファッション偏差値70~75だとすると私は60、、、といいたいところだが実のところ55くらいかなと思います。
颯爽と登場したおっさん
””あれは10月頃だろうか、秋もだんだんど深まり、通勤時間帯の朝の空気は少し冷え冷えとしはじめていた。電車が到着したホームから改札に向かう階段に向かう中で、彼は登場したのだった。
そう短パン姿で。
そう太もも丈で。
(こんな感じ↓膝上10-20㎝くらい)
””
短パンは短いほど良いと言っていた友人Aは、ファッション偏差値75のスーパーファッショニスタ。誰より早くトレンド情報をキャッチしてコーディネートする人物でそのセンスは社内の誰もが一目置いていました。
短パンは当時のハイファッションブランドの秋冬コレクションでも多くみられたアイテムで、夏の定番アイテムを秋に履くのはとても斬新でした。素材は革だったので言い換えれば、革パンツのショート丈バージョンです。
(ちなみに友人Aは、トップスはニットでミドルゲージのサイズがおおきめのざっくりしたものあわせていました)
しかし、そんな彼の最新コーデをみて私は妙な違和感を感じたのです。
季節感があってないとか、これから仕事する格好ではないとかそんなことでははありません。むしろその程度ならファッション人あるあるで、正常です。(自戒もこめて言うとファッション業界人は非常識人のあつまりw)
その違和感は何かというと彼の年齢と、その最新のファッションスタイルが似合っていないんです。スタイルは決して悪くないし、むしろ長身でスラっとしている。なのに、当時38-39歳の彼の大胆な脚見せはかなりキツイと感じたのでした。
違和感の正体
一体この妙な感覚は何か?
繰り返しますがそれは年齢にみあった服装ではないからだろうと思います。
彼の年齢=アラフォーにもなると、誰しもが顔にしわやしみができ、使い込んだ木製の家具みたいに、年季が表情にでてきます。(いい意味で)
顔だけではありません。人の体は衰えるので腕や脚の筋肉のつき方、姿勢や末端部の手足にも年齢なりのしわやしみが刻まれます。(いい意味で)
いわゆる普通のアラフォーのおっさんなんです。
そんなおっさんが20代のような若者が似合う脚見せファッションスタイルが似合うわけもない。肌見せ割合が増えると、えぐみが増して見えるのが、この世の残酷な真実なんです。そしてファッションセンスがありすぎると、こういった客観視ができないと感じます。これ弱点です。
なかなか共感を得にくい方もいると思うので、別で例えてみましょう。
10代の高校生や大学生がテーラードジャケットを着ているのを町で見たことはありますか。たぶんありますよね。
違和感感じませんでしたか?どうですか?
私は違和感を覚えるのですが、その理由は若さだと思うんです。まだ幼い顔立ちの彼らが、大人ファッションの代表であるテーラードジャケットに年齢が追いついていないんです。
さらにもう一つ別に例えると、アラフォー女性たちの肌見せです。ファッション業界は女性が多い。レディース市場規模はメンズの10倍だから当然といえば当然です。営業時代多くの取引先に出入りしましたが、彼女たちは気持ちの若い人が多く、夏は暑いため肌見せが増えます。着丈短めTシャツや、ノースリーブトップス、ショートパンツも。
ですが、中には若いころのファッション感覚がそのままの人も残っている人もいて、甘めにみても結構厳しいんです。しかもそこそこの管理職にいるから社内外の誰も注意出来ないという現実も。。。(笑)
どの違和感も、年齢とのギャップがありすぎることです。
若々しさとは
一方でどの年齢層でも若々しいと言われる人はいます。それはどういうことなのか自分なりに分析してみました。
・内面から出る雰囲気
・体型
・話し方
・快活
・豊かな表情
・服装
こういったものが実年齢より若い人のことではないでしょうか。
また1つだけでなく、複数の項目が混じって若々しさを感じるので、何か1つ例えば服装だけ若くても他と調和していないので違和感が生まれるのかもしれません。
所ジョージさんが模範解答
業界歴19年目の私が思うに、年齢を重ねてきたら、その人の生き方、性格、考え方など人生がファッションからにじみ出ることがおしゃれだと思っています。それがアラフォーおっさんが素敵に見えるこれからのファッションです。
その好例は所さん。アメカジとミリタリーをベースにしたそのファッションはライフスタイルや生き方が滲んでいて非常に似合っていますね。
御年65歳。アラフォー世代でも一見わりと着やすいカジュアルアイテムもばかりですが、このコーディネートを我々がそっくり着用しても似合わないでしょう。おそらく着せられ感満載のただのがんばりすぎおっさんになるはずです。ファッションは、着ている人の生き方を映す鏡のようなものです。
自分のスタイルを決める
私で言えばスポーツを続けているので、スニーカーやそれにあわせるパーカースタイルが自然に増えるし、きれいめセットアップでもスニーカーにあわせます。カジュアルアイテムでもリラックススタイルが多い。一方でかっちりした白シャツやデニムは着ません。短パンも履きますが膝丈で、TPOをしっかりわきまえます。
デザインは年齢的にプリントものが似合わなくなったので無地ものが多いです。その分、服のサイズ感と帽子、サングラス、時計など小物などで自分のスタイルに似合うものをチョイスしています。
色で青やグリーン、黄色などを少し取り入れます。
トレンド(=流行り)の要素は全体の20%程度で十分。具体的には色や帽子や靴のどれか1つでOK。小物でちょい足しして、他は自身の好きなテイストの服を年齢にあわせて着たらよいですよ。今はユニクロでも質とデザインが十分によいものが多いので、それと自分のこだわりのアイテムを組み合わせてみたらいかがでしょうか。
ご自身の価値観に響くファッションの軸を定めて、あなたらしいスタイルをみつけてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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