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私が「国産」和漢にこだわる理由_後編

和漢のセルフケアブランドMEGURIEを運営してる株式会社ハピラボ代表の瀬戸と申します。MEGURIEでは国産の和漢原料にこだわりお茶やスキンケアなどの商品をつくっています。

前半では、国産の和漢がなぜ少ないのか、少ないと何が問題なのかなどについてまとめました。是非そちらから読んでいただけると嬉しいです。

後半ではやっとタイトルに書いている「こだわる理由」についてお伝えしていきたいと思います。

トレーサビリティの観点から

トレーサビリティという言葉をご存知でしょうか?

「その製品がいつ、どこで、だれによって作られたのか」を明らかにすべく、原材料の調達から生産、そして消費または廃棄まで追跡可能な状態にすることです。

最近ではスーパーなどでも「○○さんが作りました!」と生産者情報が開示されていて、私たちはそれを知ることで安心したり、こういう人が作ってるのねと親近感をいだいたりします。

日本の和漢原料は約8割を輸入に頼っているのが現状です。もちろん、輸入であったとしてもトレーサビリティを明らかにすることは可能だと思います。でも、関係者が増えルートが複雑化すればするほど、表面では分からないことが起きたりします。そして、少なくとも「○○さんが作りました!」という情報まで知ることは難しくなり、親近感も感じにくくなります。

日本に古くからある「身土不二」という考え方

食料自給率が低い日本では「地産地消」が叫ばれ、経済的側面からも国際情勢の変化などによる食料不足リスクからも、国産の生産・消費が求められています。

ただ、こういったことを超越して「身土不二」という考え方がある気がしています。

「身土不二」は、人の身体と暮らす土地は一体で、切っても切れない関係である、その土地の自然に適応した旬のものを育て食べようという考え方です。この中には気候や土壌の菌、微生物などの働き、大地のパワーみたいなものまでが含まれていると個人的には思っています。

簡単に言うと、日本人の身体には日本の土や水で育ったものが合っていると思うということで、これには何となく同意してくださる方も多いのではないかと思います。

生薬をもっと身近に

私がMEGURIEを立ち上げたのは、ストレスによる体調不良で悩んでいた時、心と身体を分けて考えない漢方に出会ったことがきっかけです。漢方といっても薬を飲むことだけではありません。食や睡眠、入浴など暮らしの全てで取り入れることが出来るし、漢方的な考え方(私は”東洋的なセルフケア”と言ったりしてます)がもっと身近になったら、ハッピーな人が増えるのではないかという想いがあります。

私は大学時代に韓国へ留学していまして、留学時代に街の市場やスーパーで普通に生薬を売っていたり、お茶や食事の中で、特別なものとしてではなく日常として存在しているのを見てきました。韓国は日本と違い西洋医学と伝統医学がひとつの制度下に存在しません。それも大きな違いとしてありますが、やはり文化として根付き方もかなり違うなと感じます。

文化として根付くにはまずは生薬が私たちの暮らしに身近になって、活用方法を知り、活用していくことが大切で、国産が増えていくことはここの部分に大きな役割を果たすと思っています。

まとめ

とはいえ、日本の気候では育ちにくいものもあるし、前半で書いたように生産コストの問題もあります。そして誤解してほしくないのは、輸入品より国産が優れているといっている訳ではないということです。

でも少なくとも日本国内で栽培できるものは栽培されたほうがよいと思いますし、それにより休耕地や耕作放棄地が活用され、生産者の方も収入が増えるのであれば、時間は掛かるかもしれませんが、よい循環が生まれ、健康な人も増えていくのではと思います。

これをなぜ私がやるのかを突き詰めると、私自身がもっと和漢植物について知りたいし、活用してもっと健康になりたいからにほかなりません(笑)

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そして、事業を通して知り合った生産者の方や大学の先生方などの繋がり。このご縁のなかで、私や弊社ができることは限られているけれど、サスティナブルな国産和漢の循環に少しでも役に立ちたいという気持ちです。

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