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レストラン感想 おい河

概要

札幌の割烹を回ってみよう企画第3弾はこちら、おい河。
すすきの駅から徒歩2分ほどにあるビルの4階にあります。以前札幌のレストラン何あるかな〜、と購入したporocoに掲載されており、気になった料理があったので訪問。記事には「敷居が高いと感じる日本料理を気軽に楽しんでほしい」という店主の方の思いが書かれていました。
扉を開けてビックリ、割烹料理店としてはかなり異なる雰囲気でbgmが流れており、店全体も洒落たバーのような雰囲気。インスタの方も一般的な割烹と比べテンションが高い印象であり、「もしかしたら若干苦手な雰囲気かもしれんな」と覚悟しましたが、店主の方は誠実な仕事人といった感じであり一安心。記事にあった「気軽に楽しんでほしい」という思いから、店主の方はこのような雰囲気作りをしているのでしょう。確かにこれは入りやすい。

因みに同階には伊勢鮨の御子息がやってる「鮨 こいせ」があります。蒸し鮨が美味しかった記憶。

料理内容

純。スッキリした味わいで料理に寄り添います。

左がカスベの煮凝りとほうれん草のおひたし、右上が赤蒟蒻の子和え、右下が炊いた海老芋にゆず味噌を塗ったもの。子和えって北海道や東北の郷土料理なんですね。

椀物。色とりどりで実に美しいですね。椀種はホタテとオカヒジキ、キク、ヒラタケ。お出汁はカツオがフワリと香り、飲み進めていく内にホタテに乗せられている柚子が浸かって柚子の香りに変化していきます。

ここでお造りが出てきたのですが写真撮り忘れ。ヤイトガツオとサメガレイ、水蛸が出てきました。全て美味しかったですが、水だこが特に印象に残りました。タコにありがちな噛みきれない感じがなく、サクサクと歯切れ良くて。

焼き物として難波焼き。魚の名前は聞き逃してしまいました。魚の旨味とネギの風味がマッチして美味しかった。添え物の茗荷の甘酢漬けとムカゴも良いアクセント。

香月。芳香で好み。先の純を1合、こちらを半合でお願いしたけど、逆にすれば良かったな。これは名前覚えておこう(僕は相当好みじゃないと、わざわざ銘柄覚えない主義です)。

タチと雲丹、キャビアのグラタン白味噌仕立て。そうそう、poporoでこの料理見たのがここ来た理由の1つなんですよね。熱々の鉄器に熱々のベシャメルソースが注がれる。ジュージューという音が食欲そそる。これは旨いに決まってます。コッテリしたベシャメルソースとチーズ、白子、雲丹を白味噌が優しく包み込みます。キャビアの塩味もいいアクセント。

鶏しゃぶ。調理自体は施されているため、出汁で温めたらすぐにすぐに頂く事ができます。鶏自体の味が強くて美味しかった。川甚で出た鍋は完全に自分で調理するスタイルで「旅館かよ」となってしまいましたが、このように調理した状態で出していただけると嬉しいですね。また雰囲気を壊さないように、蝋燭ではなく炭を使っているのも好印象。

シラス、山椒、大葉の炊き込みご飯。爽やかな味わいで2合ほどありましたが、全て頂きました。食べきれない分は持ち帰らせてもらえます。赤出汁と香の物も抜かりなしの美味しさ。

甘味としてマスカルポーネのアイスと豆腐の使ったチョコレート、あまおうに白ワインのジュレを掛けたもの。いずれもしっかり美味しい。豆腐を使ったチョコレートは味わいよりも食感に寄与していると感じました。

最後に蕨餅と店主自ら点ててくださる抹茶。甘味2回出てくるってなんかフレンチみたい。黒楽好きなので嬉しい。またきな粉も香り高く美味しかったです。

総評

以上の料理が税込で15000円、サービス料はかかりません。
全体として調味がハッキリしており、北海道らしい和食という印象を受けました。料理の方向性が一貫しており、いずれも安定した美味しさ。お店自体がオープンしたのは割と最近ですが、店主のキャリア自体は30年と長く、その経験に裏打ちされた料理の数々でした。

それと先述したようにサービス料はかからないのですが、取られても全く文句無しでしたね。レシート見てサービス料掛からないことに少し驚いたくらいです。「あ、これでサービス料取るのね」というお店も少なくない中なんでだろうなーと考えましたが、おそらくこれも「日本料理を気軽に楽しんでほしい」と言う思いからなのでしょう。こういった言葉を使っているだけではなく、実際にそうできるよう努めてるお店と言う印象です。時間も一斉スタートではなくこちら側指定できますしね。

隣のお客さんは25000円の方のコースで、食材がグレードアップ+何皿か多めというこうせでした。

ごちそうさまでした。

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