革命


ショスタコーヴィッチの5番、通称“革命”。
4年間の最後に演奏することになった。

社会情勢的にもショスタコーヴィッチにとっての革命がなにかは割愛するが、私はこの革命をどう演奏するのか、それを考えたい。

本来、卒業記念演奏会とは、4年間の集大成であり、周りへの感謝を示す場であると私は考えている。

しかし、私が伝えたいことはその限りではない。


4年間の苦しみを音にして叫び散らかしたい。


4年間の苦しみ、とは
練習が忙しかった、先生が厳しかったとかそういう話ではない。
うまく吹けないことに囚われ続けた自分への苦しみである。

ソロが苦手、トップが苦手。
演奏が怖い。
ずっとずっとうまく吹けないことに強い苦しみを覚えていた。
4年間ずっと怖かった。
全てが。


この4年間抱えてきた苦しみを全てぶつける場が卒業演奏会であり、私の革命である。

へたくそでいい。
がむしゃらでいい。
下手なりにこの苦しみから解放される演奏をすると決めた。
苦手なこと全部苦手じゃなくする演奏会にする。

圧政された環境からの反逆。
ショスタコの革命に相応しい。

自分の中の革命。




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